朝鮮王朝11代王の中宗(チュンジョン)の時代に活躍した最高の妓生(キセン)と呼ばれる黄真伊(ファン・ジニ)の生涯を描いた作品。
その容姿と芸に対する才能は群を抜いていたと言われるファン・ジニだが、出生には謎が多く、どこで生まれてどのように生涯を終えたのかは謎に包まれたままだ。そんな彼女の生涯を美しい伝統音楽や民族舞踊、華やかな衣装で彩り再現させた。
最大の見どころは、ファン・ジニの芸に賭ける一途な思いとその情熱にある。高い教養と芸術的才能を備えた彼女が舞踊や歌、琴や詩まで、あらゆる芸を極めていく真っすぐな姿は魅力的だ。
また、愛と芸のどちらを優先すべきか、その狭間で悩む姿も現代の女性たちが共感できるところだろう。
そんな主人公のファン・ジニを演じるのが、女優のハ・ジウォン。当時の妓生の姿が目の前に蘇るような華麗な舞や楽器の演奏など、本物の舞踊家や演奏家でないとこなせないような演技を完璧にこなし、2006年KBS演技大賞を受賞した。
また、今や日本でも“グンちゃん”の愛称で人気のチャン・グンソクが、ファン・ジニの初恋の相手であるキム・ウノ役を演じ、俳優としてのキャリアを大きく飛躍させた。
【写真】ハ・ジウォン、主演作がすべてNHKで放映された“時代劇ヒロイン”
【あらすじ】
芸の道に情熱を傾ける美しい妓生を再現
妓生の娘として生まれ、自分の素性を知らないまま、寺に預けられて育ったファン・ジニ(ハ・ジウォン)。自分と同じ妓生にはさせたくないと考えていたファン・ジニの母が、やむなく寺に預けたのだ。
ある日、ファン・ジニは街で見かけた妓生の美しい枚が忘れられず、松都(ソンド)教坊(妓生を要請する機関)へ見習いになりたいと願い出て、行首(ヘンス)のイム・ベンム(キム・ヨンエ)に弟子入りする。
ファン・ジニに才能を見出したベンムは、厳しい指導をほどこし、みるみる実力を伸ばしていった。そこで、元妓生の母と再会して、猛反対されるも芸を極める道を断つことはできなかった。
修行に明け暮れるなか、ファン・ジニは両班の息子キム・ウノ(チャン・グンソク)と出会い、恋に落ちる。
だが、身分の違いからキム・ウノの両親やベンムに阻止されて、そのショックからかキム・ウノは病死してしまう。
数年後、ファン・ジニは松都では知らない人がいないほどの妓生“ミョンウォル”として活躍するころ、彼女に恋する王族のピョッケス(リュ・テジュン)の陰謀に巻き込まれ、両班のキム・ジョンハン(キム・ジェウォン)と恋するのだが…。
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