2012年に韓国で放送されて大ヒットした『イニョン王妃の男』は、朝鮮王朝時代と現代の2つの時代を舞台に物語が描かれる韓国時代劇だ。このドラマで主演を務めたのは、チ・ヒョヌとユ・インナである。
チ・ヒョヌが朝鮮王朝時代と300年後の現代をタイムスリップ。まさにロマンチックな世界に引き込まれるようなドラマだった。
そんな『イニョン王妃の男』のストーリーと見どころを紹介しよう。
まずはストーリ―の紹介である。
時は1694年、朝鮮王朝19代王・粛宗(スクチョン)の時代。チ・ヒョヌが演じるキム・ブンドは、弘文館(宮中の重要な書類を管理するところ)の校理(高い役職の意味)である。
頭も切れ、武芸にも秀でている彼は、王からの命令で秘密裏に南人(官僚の派閥)の動きを監視していた。
そんなある時、南人たちが仁顕(イニョン)王妃の暗殺を計画していることを知ってしまう。 それを必死に阻止しようとするブンドは、逆に命を狙われる羽目になった。
自分の身に危険が迫り、死を覚悟した瞬間、“不思議なお礼”の力で、現代にタイムスリップしてしまう。
かたや300年後の現代の韓国。ユ・インナが演じる大部屋女優のチェ・ヒジンは、ドラマ『新・張禧嬪(チャン・ヒビン)』でイニョン王妃役に抜擢される。
そして、撮影現場で彼女は、300年の時を超えてタイムスリップしてきたキム・ブンドと出会う。
ストーリーの紹介はここまでにして、次は見どころについて紹介しよう。
韓国時代劇『イニョン王妃の男』の重要なキーワードはタイムスリップである。このドラマが放送されていたころの韓国ドラマのトレンドになっていた。
ただ本作が他のタイムスリップドラマと決定的に違うのは、“不思議なお礼”というアイテムの力を使って、キム・ブンドが朝鮮王朝時代と現代を自由に行き来できるところにある。
物語をロマンスに絞り込んだ点も大きなポイント。“ネクタイキス”、“スパゲッティキス”、“カチバル(背伸び)キス”などなど、ロマンチックな名場面が話題を集めた。
年下男子として人気を博すチ・ヒョヌが、これまでにない新たな魅力を発揮している点も大きな見どころ。甘い場面が盛りだくさんで、ロマンチックな雰囲気満載だ。
さらに今作のスタッフ陣営を見ると、作品のクオリティを高めようとスタッフが努力し、力を注いでいるのがわかる。
脚本は、『コーヒーハウス』『思いっきりハイキック!』などを手掛け、ヒットメーカーとして知られるソン・ジェジョンが担当。
演出は、『ヴァンパイア検事』『別巡検』など、精巧な映像美が高く評価されているキム・ビョンスが手掛けている。
最新の新しいドラマを見るのもいいかもしれないが、ときには過去に放送されたドラマに目を向けるのもいいと思う。
この『イニョン王妃の男』で、再びチ・ヒョヌとユ・インナの息の合った演技に注目してみてはどうだろうか。
(構成=大地 康)
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