俳優チ・チャンウクが、ディズニープラスオリジナルドラマ『捏造された都市』の終映インタビューを行なった。
『捏造された都市』は、平凡な人生を送っていたテジュン(チ・チャンウク)が、ある日、濡れ衣で凶悪犯罪に巻き込まれ収監され、その背後にすべてヨハン(ド・ギョンス)が関わっていた事実を知り、彼に復讐を仕掛けていくアクションドラマだ。
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まず作品を終えた感想を問われたチ・チャンウクは、「本当に大変な作品でした。でも無事に終えられてよかったと思います。多くの方が作品を好きだと言ってくださり、それが何よりありがたかったです」と語り、「長くて難しい作品でしたが、仲間のおかげで乗り越えられたと思います。とても意味のある仕事でした」と振り返った。
大変だった点については、「体力的にも非常にきつかったですし、個人的に欲が出た作品でもあったので、欲がある分だけ苦しくなるところもありました。役自体が苦痛に満ちた人物なので、そこもとても大変でした」と明かした。
劇中には素手での格闘からカーチェイスまで多様なアクションが登場する。アクションシーンの裏側を尋ねられると、チ・チャンウクは次のように説明した。
「スタントの方がたくさん入っています。自分でできる部分はすべて自分でやりましたが、できないところはスタントを使いました。例えばヤン・ドングン先輩とのカーチェイスの場面はワンテイクのように撮影しましたが、実際は私がやった部分と、カメラ技法でスタントと切り替わる部分が混ざっているんです。見ても違和感がないよう工夫しました」
さらに続けて、「アクションというのは100%すべて自分でやるのは難しいので、必要なところはスタントの方に頼り、私がやりたい、あるいはスタントより少しうまくできそうな部分は自分でやりました。割合としては半分ずつくらいではないでしょうか。アクションはスタントやアクションチームと一緒に作るものだと思います。合わせの段階から現場で調整するまですべて一人ではできないので、必ず横でサポートしてくれる仲間がいるんです」と語った。
特にヤン・ドングン(ヨ・ドクス役)とのアクションについては、「実は刑務所の中でヤン・ドングン先輩と撮ったアクションシーンが1シーンで5日間もかかりました。僕も大変でしたが、先輩も大変で、スタッフ全員が最後まで力を振り絞って撮影しました。放送で見たときは、むなしいような、嬉しいような、複雑な感情になりました」と語った。
「刑務所で脱走に失敗して戻され、横になっていたところにドクス一味が押し寄せて乱闘になる場面でした。その撮影を終えた直後に釜山(プサン)国際映画祭へ行き、そのあと高熱が出ました。“5日間の撮影のダメージがこういう形で蓄積されるんだな”と実感しました」
それほど過酷な撮影を終えたチ・チャンウクは、「ものすごく大変な作品だったので、しばらくはアクションをしたくありません」と本音を漏らした。
「アクションをやるたびに“本当にもうアクションはやりたくない”と思うんです。あまりにも大変だし、身体が限界になりますから。でも『捏造された都市』は“これが最後のアクション作品になるのでは?”と思うほどでした。僕も年齢を重ね、気持ちとは裏腹にうまくいかない瞬間が生まれるようになってきたからです」と率直に語った。
とはいえ、「いつもこれが最後だと思っても、作品が終わればまたやることになるんです。数年後も同じことを繰り返していそうですね」と笑わせた。
作中でアン・ヨハン役をド・ギョンス(EXO D.O.)が担当すると聞いた時の気持ちを問われると、チ・チャンウクは「とても良かったです」と即答した。
「ギョンスが持つ魅力がヨハンという人物にすごくよく合うはずだと思いました。ギョンスならヨハンを自分だけの色で作り上げてくれるという期待が大きかったです」
共演が少なかった点については、「一緒にもっといろいろやりたかったです。撮影は別々が多くて残念でした。オートバイで逃げる場面でヨハンが銃を撃つシーンも、お互いの表情を見ずに別々に撮影したんです。本当は向き合って演じたかったのですが、完成映像を見て満足しました」と明かした。
「二人のキャラクターは設定、場所、衣装まで明確に対比されていました。僕は編集段階でヨハンのシーンを何度も見て、自分なりに想像を膨らませながら演じました」
チ・チャンウクは、ヨハン役としてのド・ギョンスの魅力を次のように分析した。
「悪役ですが、彼には純粋さと狂気が同居している瞬間があります。その表情がヨハンという人物に出たときに、とても面白いキャラクターになると思いました。視聴者も期待を抱けるはずです。作品を通して『ヨハンがどれほど恐ろしく見えるか』が重要でした。テジュンから見たヨハンがどれほどミステリアスで怖い存在か、そのバランスを重視しました。ギョンスが持つ独特の色が、ヨハンのミステリアスさを強くしてくれたと思います」
テジュンがヨハンをどう感じていたかについては、「すべてが腹立たしく、いら立ちます。自分の身に置き換えたら、とても怒りを覚える存在です。でももっと怖いのは、その前で自分が無力になることでした。何もできず、自分の言葉は誰にも届かない。その恐怖と無力感のほうが、怒りよりも強かったです」と語ったチ・チャンウク。
イ・グァンス(ペク・ドギョン役)との共演については、「初日、モニターの後ろでグァンス兄さんの演技をずっと見ていました。頼もしい味方ができたようで、本当に心強かったです。劇中では嫌なキャラクターですが、実際は誰よりも繊細で優しい方なんです。たくさん助けてもらいました」と感謝を述べた。
ヤン・ドングン(ヨ・ドクス役)に対しても、「画面で見ると、時折“人間ではないような”目つきをする瞬間がありました。毎回とても楽しみながら演じられました」と振り返った。
放送後、物語の整合性に関する議論が続いたことについて問われると、チ・チャンウクは次のように語った。
「どんな作品にも好みはあります。重要なのは“好みでない”部分をいかに減らすかです。作品の世界観をどう観客に納得してもらうか、監督と多くの話し合いをしました。僕たちのジャンルの中では、その“世界観そのもの”が必然であると考えています。好みが分かれるのは当然ですが、見てくださったという事実自体がありがたいことです」
結末についても率直に語った。
「
これまでの自分の作品傾向からすると、ヨハンを殺すなど“きっぱりした復讐”が合う気もしていました。でも作家さんが最初から“テジュンは土と命に触れる人、木のような存在であってほしい”と言っていたんです。だからこそ、どうやって誰も傷つけずに復讐を描くかが大きな宿題でした」
最終的にヨハンを殺さない選択がなされたことについては、「テジュンならヨハンに自分の罪を最後まで償ってほしいと願うだろうと思いました。それがテジュンにとっての“復讐”だったはずです」と語った。
ヨハンが生きているようにも見える意味深なエンディングについて尋ねられると、「最初はあまりにも開かれた結末で心配でした。でも実際に見てみると、むしろ想像を掻き立てる良い終わり方だと感じました」と満足を示したチ・チャンウク。
シーズン2については、「話は一切ありません」と断言。ただし、「今は本当に疲れていて当分アクションはしたくありません。でももしシーズン2を提案していただけるなら、とてもありがたいです」と笑顔を見せた。
劇中で恋人役を演じたピョ・イェジンとのロマンスが短かったことへの残念さが指摘されると、チ・チャンウクは「私も少し残念でした。もっとストーリーがあったらどうなっただろう、と思います。撮影期間も短く、仲良くなる前に出会って別れた同僚のような感じでした」と率直に語った。
また、「脚本段階では後半に彼女が再登場するシーンもありましたが、最終的に編集でなくなりました。監督の演出判断だったと思います」と説明した。
一方、ノ・ウンビ(チョ・ユンス)との関係については、「“二人は恋愛します”とまで描かなくても、今のほのかな温度感が一番楽しくて適切だと思いました」と語った。
(記事提供=OSEN)
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