韓国映画界で「1000万観客俳優」(=観客動員数1000万人を突破した作品に主演した俳優)として愛されてきた大物俳優たちが、続々とドラマ界へ進出している。
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現在、チン・ソンギュ、リュ・スンリョン、イ・ジョンジェといった実力派俳優たちの主演ドラマが放送中。スクリーンを席巻した彼らの存在感が、はたしてドラマ業界でも通用するか、注目が集まっている。
『犯罪都市』シリーズで個性派悪役を演じたチン・ソンギュは、『UDT:私たちの町の特殊部隊』(U-NEXTで放送中)で全く違う魅力を披露している。スクリーンで見せた圧倒的カリスマを脱ぎ捨て、町を守る“特別なヒーロー”として温かい笑顔を届けるキャラクターに挑んだ。
彼が演じるクァク・ビョンナムは、技術兵出身の青年会会長。無愛想だが鋭い洞察力を持ち、重厚さとコミカルさを行き来する役どころだ。
11月17日に配信された第1話から、絶妙なテンポの演技で視聴者の視線を奪い、日常の何気ないシーンでも温かさを滲ませた。
制作発表会では「この作品によって『犯罪都市』でのイメージが覆るんじゃないかと思う」と述べたチン・ソンギュ。その言葉通り、これまでのイメージとは真逆のキャラクターが話題を呼んでいる。
『7番房の奇跡』『エクストリーム・ジョブ』のリュ・スンリョンが選んだドラマは、タイトルからして話題を集めた『ソウルの家から大企業に通うキム部長の物語』(Netflixで配信中)だ。
外から見れば“成功した中年”だが、実は孤独と空虚を抱えて生きる50代のサラリーマン。そんな人物の複雑なキャラクターを、リアルかつ巧みに演じているという好評が相次いでいる。リュ・スンリョンの熱演に支えられ、韓国のNetflixではTVショーTOP10ランキングで1位を記録し、原作のウェブ漫画も“逆走行”中だ。
『イカゲーム』で世界的スターダムに上りつめたイ・ジョンジェは、意外な方向転換を選んだ。『新しき世界』『観相師-かんそうし-』などで務めたカリスマ溢れる役柄とは正反対の、明るく軽快なラブコメに挑むのだ。
『憎らしい恋』(Prime Videoで配信中)で彼が演じるのは、“国民俳優”として人気を得たものの、役名“カン・ピルグ”のイメージに縛られてしまったトップ俳優イム・ヒョンジュン。
レッドカーペットの生中継ではパンツを見せるという屈辱を味わい、必死に「脱ピルグ」プロジェクトを進めるといった彼の熱演が、視聴者の笑いを誘っている。
このように、映画俳優たちのドラマ参入は韓国コンテンツ市場の新たな流れを象徴している。
OTTの巨大化により、ドラマ制作費は映画に匹敵するほどに拡大し、トップ俳優にとっても魅力的な選択肢になった。
また、前出の3人とも“イメージを覆す新しい役柄”に挑んでいる点も注目だ。チン・ソンギュは悪役、リュ・スンリョンはコメディ、イ・ジョンジェはカリスマからの脱却を図っている。
業界関係者は「1000万俳優たちのドラマ進出は、作品の完成度と話題性を同時に押し上げる。特にグローバルOTTへの影響も大きい」と分析している。
スクリーンで実力を証明した彼らはドラマ市場にどのような変革をもたらすか。今後の動向に注目したい。
(記事提供=OSEN)
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