カン・ハンナが韓国tvNドラマ『暴君のシェフ』で宿願カン・モクジュの破滅的な最期を描き、最後まで余韻をぎゅっと詰め込んだ強烈な印象を残した。
カン・ハンナは『暴君のシェフ』第11話と最終話で宿願カン・モクジュを演じ、緊張感と没入感の頂点を届けながら壮大な叙事詩の一角を完成させた。ブレのない演技で完結まで視聴者の好評を導き、圧倒的な存在感を刻み込んだ。
劇中、カン・モクジュは右腕であるチュウォルの死をきっかけにイ・ホン(演者イ・チェミン)の疑念を受け、徐々に没落の道を歩み始める。
チェサン大君(演者チェ・グィファ扮)がインジュ大王大妃(演者ソ・イスク)を殺害するその日、宿願は鏡の前で自らを整え、静かな中に冷徹な決意を示し、緊張を高めていった。
やがてイ・ホンの前で本心と正体が暴かれた瞬間すらも理解や赦しを望まず、冷酷な態度を貫いた。そして、亡き姉の復讐のために現れたコンギル(演者イ・ジュアン)の前で短刀を胸に突き立て、自ら命を絶つという悲劇的な最期を迎えた。
カン・ハンナは、最後まで押し殺した感情を表情と視線に凝縮させ、カン・モクジュの断固たる選択を説得力ある形で表現した。
ただの権力欲に溺れた人物ではなく、過去と執着の罠に囚われ自壊していく悲劇的人物を見事に描き出し、キャラクターの劇的な物語を完成させたのである。
コンギルとの対峙シーンでは圧倒的な緊張感を吹き込み、カン・モクジュが歩んできた軌跡と感情を凝縮的に示すことで、視聴者に深い余韻を残した。
さらにカン・ハンナは『暴君のシェフ』全編を通して多彩な演技スペクトラムを披露し、作品を牽引した。
瞬間ごとに変化する眼差し、冷ややかなオーラ、断固とした口調でカン・モクジュの執念や策略を説得力をもって体現。鮮烈なビジュアルと繊細な感情表現を重ね合わせ、キャラクターを唯一無二の色に染め上げた。
権力の頂点に立っていた人物が自滅する最期の瞬間まで、一切の揺らぎない熱演を見せたのである。
物語の緊張感を支え、俳優として改めて独自の存在感を証明したカン・ハンナの今後の演技活動に大きな期待が寄せられている。
(記事提供=OSEN)
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