「働かない御曹司」が定番なのに『隠し味にはロマンス』はどこが違っていたのか

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韓国ドラマの主人公は、大企業の御曹司という設定が多い。彼らは完璧なイケメンであり、若いのに会社の要職に就き、広い専用のオフィスで執務をこなす。本当に羨ましい限りだ。

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しかし、恋のトラブルが起こると仕事そっちのけで出かけていく。一体、いつ仕事をしているのか、という状態になる。そこが不思議だが、誰もが憧れる御曹司のほうがドラマに華やかさが加わるのは確かだ。そういうわけで、ラブコメを中心に韓国ドラマの主人公は御曹司という設定が多くなっていく。

『隠し味にはロマンス』もそうだった。カン・ハヌルが扮するハン・ボムは大手食品会社ハンサンの理事として会社を率いていた。しかし、部下に高圧的な態度を取ったり、評判になっているレストランのレシピを強引に奪ったり…従来のドラマでありがちだった「働かない御曹司」とは完全に違っていた。

ただし、やっていることは感心しないことばかり。御曹司にしては品が悪すぎるのだ。その挙句に、後継者を争っている兄のハンサン常務ハン・ソヌ(演者ペ・ナラ)の陰謀によって立場が悪くなってしまった。

そこで、全州(チョンジュ)で評判の食堂を開くオーナーシェフのモ・ヨンジュ(演者コ・ミンシ)を頼るようになった。実際はこの店を乗っ取ってレシピを横取りしようという作戦だった。

カン・ハヌル
キャプション

汗が出るほど熱心な演技

しかし、ヨンジュと一緒に仕事をするうちに心が改まって、ハン・ボムは素材選びから接客まで食堂を盛り上げるために獅子奮迅の活躍をしていく。実際、ドラマの最初ではとんでもなく悪い御曹司だったのに、物語が進むに連れてどんどん理想的な御曹司になっていった。韓国ドラマによくある定番の「働かない御曹司」とはまったく違っていた。

そういう意味で、『隠し味にはロマンス』は韓国ドラマの定番から抜け出して、新しい御曹司像を素敵に見せてくれた作品だった。しかも、演じたカン・ハヌルは、本当に汗が出るほど熱心な演技を披露してくれた。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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