医療現場の混乱が続くなか、約1年にわたる放送延期を経てついに放送されたtvNドラマ『いつかは賢いレジデント生活』(Netflixで配信中)が、好調な滑り出しを見せた。
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4月12日に放送された初回では、ユルジェ病院の鐘路(チョンノ)分院を舞台に、産婦人科レジデント1年目のオ・イヨン(演者コ・ユンジョン)、ピョ・ナムギョン(演者シン・シア)、オム・ジェイル(演者カン・ユソク)、キム・サビ(演者ハン・イェジ)ら4人の波乱万丈な病院生活が描かれた。
本作は、2020年および2021年に放送され大ヒットを記録した『賢い医師生活』のシン・ウォンホ監督と脚本家イ・ウジョンがクリエイターとして参加したスピンオフ作品。
前作が本院を舞台にベテラン医師たちを主人公にしたのに対し、今回は分院の産婦人科を舞台に若きレジデントたちの成長を描く。
放送前からコ・ユンジョン、シン・シア、カン・ユソク、ハン・イェジ、チョン・ジュンウォンら新たなキャストの合流に注目が集まっていたが、放送を取り巻く環境は決して順調ではなかった。
2024年2月、韓国政府が2000人規模の医学部増員と必須医療政策を発表したことで、総合病院のレジデントたちによる大規模なストライキが発生。そのため医療現場の空白が生じ、医療ドラマに対する世間の視線は厳しいものとなった。特に、ドラマの主人公がまさにその“レジデント”であることから、『いつかは賢いレジデント生活』への風当たりも強まった。
このような状況を受けてtvNは2度にわたって放送を延期。紆余曲折の末、およそ1年ぶりにようやく放送にこぎつけた。
とはいえ、リスクは依然として残っていた。医療ストが長期化する中、同ドラマが放送されることに懸念の声が上がったのも事実である。
しかし、そうした懸念をよそに『いつかは賢いレジデント生活』は上々のスタートを切った。
初回の視聴率は、首都圏世帯基準で平均4.4%・最高6.2%、全国世帯基準では平均3.7%・最高5.2%を記録し、ケーブル・総合編成チャンネルの同時間帯で1位を獲得。
また、tvNのターゲット層である20~49歳男女においても、首都圏平均2.8%・最高4.1%、全国平均2.6%・最高3.4%と、全チャンネルの中で同時間帯1位を記録した。翌13日に放送された第2話では視聴率がやや上昇し、4.0%を記録した。
さらに、OTTプラットフォーム上での反応も上々だ。
15日午後7時時点でNetflix「本日の韓国TOP10シリーズ」では1位を記録。TVINGでも「本日のTVING TOP20」で『交渉の技術』に続く2位にランクインした。
相次ぐ放送延期と医療界の騒動という逆風にもかかわらず、視聴率・配信プラットフォームの双方で好調な滑り出しを見せた『いつかは賢いレジデント生活』。
医療の現実とドラマならではの面白さのバランスをどのように見せるか、今後の展開に注目が集まる。
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