YouTubeチャンネル『イ・ドンジンのパイアキア』は1月15日、『イカゲーム』シーズン2のファン・ドンヒョク監督のロングインタビュー動画を公開した。
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「シーズン2の反応をサーチしてみたか」と聞かれたファン監督は、「公開初期に海外で批判的な記事が多いと聞いて、それらを調べてみた。国内でも同じ基調だったため、あえて深くは追わなかった」と答えた。
「シーズン3のために未完の形を選んだ」という指摘については、「シーズン3を念頭に置いてすべてを進めたわけではないので、構造上の限界があった」と認めた。
ただ、「利点があるとすれば、興味をくすぐるところだろう。シーズン3では何が起きるか、人々の予測が飛び交う。そういう多くの話題を呼べるのが長所だ」と余裕を見せながらも、「実は作品的には最終回まで全部公開するのが正しい。でも、今は各エピソードを短くするのが主流となっているので、10以上のエピソードをいっぺんに公開すればとても長く感じられるかもしれない。『イカゲーム』の1話は約50分だが、これも40分内に収めるように勧められた。そういうトレンドを考えると、(シーズン2、3に分けたのは)容易ではない選択だった。個人的には、最終回まで公開して『見てください!』と言いたい気持ちだった」と語った。
炎上したキャラクター、「タノス」についても言及した。
タノスは、かつて成功したラッパーでありながら、仮想通貨の投資失敗と薬物問題により借金を背負ってゲームに参加する。元BIGBANGのメンバー、T.O.P(本名チェ・スンヒョン)が演じたが、韓国では賛否両論が巻き起こった。
ファン監督は「そのキャラクターの方向性について多くの悩みを重ねた」と明かす。
「さまざまな過程を経てチェ・スンヒョンさんに決定した。序盤のシーンを撮る時は緊張しているようだった。世間とカメラの前に立つのが久しぶりすぎて。キャラクター的にも1人で好きに喋るので、2人とも『これで大丈夫なのか』と思った。スンヒョンさんは僕を頼りにするしかなかったので、僕が決定を下さなければならなかった」
「監督、やりすぎではありませんか?」と周囲からも心配されたというファン監督は、「それでもやるしかなかった」という。
「タノスにリアリティを求めたら中途半端になってしまうと思って、大げさに演じてもらった。一緒に冒険をしているとも思ったが、楽しかったし、確信が持てた。この作品には返ってこういうキャラクターが必要だと思った」
シーズン3のヒントも紹介した。
「登場人物がたくさん減ったので、生き残った人物の一人一人がより深く描かれる。そして各キャラクターのクライマックスがあるので、シーズン2より面白いし、惹きつけられると思う」
次回作について尋ねられると、「実は今、身体的・精神的負担が大きい。シーズン3が公開されるまでまだまだ苦しめられそうだ。一応シーズン3が公開された後に考えたい。でも次は絶対に映画をやろうと思う。シリーズは1人で制作するものではない。6年間20以上のエピソードを1人でやってきたが、なぜアメリカでは1人でやらないかを痛感した。もう終わりにしようと決心した。映画に戻りたい」と、映画制作への意欲を示した。
ファン監督が手がけた『イカゲーム』シーズン2は、Netflixで独占配信中。
(記事提供=OSEN)
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