まさに、20年の歳月を超えて甦ってきた。テレビ東京の韓流プレミアで放送されてきた『太陽を抱く月』は、6月18日にオンエアされた第20話で終了し、6月19日からは『宮廷女官 チャングムの誓い』がスタートする。
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あまりにも有名なレジェンド級の時代劇である。朝鮮王朝の11代王・中宗(チュンジョン)の統治時代に実在した医女チャングム(長今)をヒロインにしたドラマだ。
女官や医女の世界を華やかな映像で再現した作品で、韓国MBCで2003年から2004年にかけて放送されて、最高視聴率が57%を記録した。本国の韓国だけでなく、日本を含むアジア全土に人気が波及し、「韓国時代劇と言えばチャングム」と称されるほど有名になった。
このドラマでは、ヒロインのチャングムが宮廷内の権力争いと過酷な封建社会の中で強く生き抜き、宮廷料理人から国王の主治医にまで上り詰めていくプロセスが興味深く描かれていた。
こんな魅惑的な主人公を演じたのが、実力派女優のイ・ヨンエだ。彼女は逆境に負けずにひたむきに突き進んでいくチャングムに扮して、2003年MBC演技大賞を受賞するほど高い評価を受けた。
序盤のストーリーを見てみよう。
宮中の権力争いに巻き込まれて元武官の父と元女官の母を失ってしまったチャングム(イ・ヨンエ)は、最高の宮廷料理人を目指せという母の遺言を守るために、子供の時に宮中に入って女官の見習いになった。母の親友だったハン尚宮(ヤン・ミギョン)の厳しい教えを受けながら、チャングムは徐々に料理人としての才能を開花させていく。
しかし、宮中でハン尚宮のライバルだったチェ尚宮(キョン・ミリ)に執拗なイジメを受けてしまう。結局は、「悪役」チェ尚宮の陰謀によって、チャングムとハン尚宮は無実の罪を負わされてしまうのだが……。
こうした展開になっていく『宮廷女官 チャングムの誓い』。脚本・演出・俳優の三拍子が揃った傑作時代劇を、これからテレビ東京の放送を通して大いに堪能していこう。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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