来年1月5日の日本公開が決まった映画『コンクリート・ユートピア』が、共感と面白さを倍増させる隠れたディテールな注目ポイント3つを公開した。
最初の注目ポイントは、災害状況で無意味になった貨幣に代わる、興味深いモノたちだ。
劇中で生活必需品を販売するマンションのロビーを訪ねたミンソン(演者パク・ソジュン)が現金を差し出すと、商人はそれを拒否しながら「現金X、ライター・油・お水 受け取る」と書かれたボードを見せつける。
それを確認したミンソンが自分の腕時計を渡し、黄桃缶を受け取るシーンは、すべてのシステムが崩れた災難状況を現実的に描き出し、集中力を高める。
ミンソンが苦労して手に入れた黄桃缶を妻のミョンファと分けて食べるシーンも、彼らに「黄桃夫婦」という愛称がつくほど大きな話題となり、観客の沼入りを誘った。
2番目の注目ポイントは、キャラクターの個性を取り入れたマンションのインテリアだ。
制作陣は映画の最も重要な空間であるマンションのディテールを高めるのに、さまざまな努力を注いだ。
古いウッド家具で妙な郷愁を呼び起こすヨンタク(演者イ・ビョンホン)の家から、ウェディング写真や可愛い小物が随所に置かれたミンソン、ミョンファ夫婦の家まで。住民たちの人生がにじむインテリアが、見つける楽しさを与えている。
オム・テファ監督は「住居が映画のテーマと密接に関わるため、家がそれぞれのキャラクター性を持って映画の主人公のように登場するよう表現した。家だけ見てもどんな人が住むのか分かるように、小道具にも注意を払った」と伝えた。
最後の注目ポイントは、主要キャラクターだけでなく、登場するマンションの住民全員に物語を与えたオム・テファ監督の演出だ。
災難以降に発現する多様な人間群像を描いているだけに、オム監督はマンションの住民役で出演するすべての俳優たちに、部屋番号から災難前の職業、家族関係まで細かい設定を与えた。
俳優たちもまた、きめ細かい演技で一瞬たりとも目が離せない演技アンサンブルを披露した。
オム監督が「映画を見るたびにマンション住民役の俳優たちの新しい演技を発見し続けているが、そのディテールがとても面白い」と話しているほど、彼らの熱演は『コンクリート・ユートピア』のリピート鑑賞を促しながら観客を魅了している。
繊細なプロダクションで観客の没入度を引き上げている映画『コンクリート・ユートピア』。ユニークな世界観、リアリティ溢れる人間群像を完璧に表現した俳優たちの熱演によって災難映画の“新世界”と好評を受けた同作が、この夏の最高作としてロングヒットを続けている。
(記事提供=OSEN)
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