4月に入ってから街にはフレッシュな姿を見せる新入社員が目立つようになってきた。新しく社会人となって期待と不安を持ちながら勤務を始めた人たちがさぞ多いことだろう。
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そんな新入社員を生々しく描いた韓国ドラマがある。人生ドラマの傑作と称されている『ミセン-未生-』だ。
このドラマは大手商社を舞台にして、新入社員たちが奮闘する姿がスリリングに描かれていく。主人公となっているのはイム・シワンが演じたチャン・グレである。
彼は囲碁の天才と言われながら結局は大成することができず、コネで大手商社に入ってくる。しかし、高卒の資格しかないので、社内でほとんど相手にされなかった。
それでも彼は本当に恵まれていた。仕事ができて人情に熱い上司がいたからだ。それがイ・ソンミンが演じるオ・サンシク課長であった。
社内ではギスギスした派閥闘争が常態化していて、新入社員たちはその渦中に巻き込まれる。その中で、新入社員同士も生き残るためには同期の人間を追い落とさなければならなくなる。いつクビになってもおかしくないチャン・グレなのだが、オ・サンシク課長にたくさんの指導を受けながら会社員としてのスキルを磨いていく。
一方、チャン・グレと同期のチャン・ベッキはクセ者だ。見た目では親切な男なのだが、心の中では嫉妬や嫌味な感情を持っていてチャン・グレも翻弄される。また、同期のアン・ヨンイ(カン・ソラ)は強烈なセクハラを受けながらも、強い気持ちで社内競争に勝ち抜いていく。
このように様々な新入社員を取り上げて、ドラマは大手商社のエリートになるためには何をしなければいけないのかを如実に見せてくれる。
本当に脚本の出来がいい作品であり、人生の機微を描いたヒューマンドラマとしても素晴らしい内容を持っている。
〔『ミセン-未生-』ドラマ概要〕
放送年/2014年
放送局/tvN
演出/キム・ウォンシク
脚本/チョン・ユンジョン
出演者(役名)
イム・シワン(チャン・グレ)
イ・ソンミン(オ・サンシク)
カン・ソラ(アン・ヨンイ)
カン・ハヌル(チャン・ベッキ)
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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