ドラマ設定がユニークで歴史描写が巧みな傑作時代劇を見るならこの3本!

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韓国時代劇の中で正統的な描き方とは違うけれど、設定がユニークで抜群に面白いドラマにはどんなものがあるだろうか。韓国ドラマに精通していて新刊『韓国ドラマ!推しが見つかる究極100本』(星海社)を発刊した康熙奉(カン・ヒボン)さんに特別な3本を選んでいただいた。

【関連】【『哲仁王后』の歴史探訪】ドラマが描いた「1851年」に朝鮮王朝で何が起こったか

その結果、「女性が男装」の意外性を狙った『雲が描いた月明り』、国王と瓜二つの影武者が活躍する『王になった男』、「現代からタイムスリップ」を題材にした『哲仁王后~俺がクイーン⁉~』がベスト3になった。「この3本は本当に面白いです」と康熙奉さんが強調する「推しの3本」を紹介しよう。

『雲が描いた月明り』

画像=KBS

(2016年/KBS/全18話)
主演(役名)/パク・ボゴム(イ・ヨン)、キム・ユジョン(ホン・ラオン)

一見するとラブコメ時代劇と思われがちだが、重厚な歴史をたっぷり扱っていて見応えがあった。描いているのは19世紀前半。23代王・純祖(スンジョ)の統治時代である。天才的な能力を持ったイ・ヨンこと孝明(ヒョミョン)世子をパク・ボゴムが颯爽と演じている。彼は史書でも容姿端麗と記録されていて、しかも頭脳明晰だった。

当時は強力な一族が国王以上の権力を維持したが、その中で奮闘する孝明世子をドラマは史実をまじえて描き、最高に面白い時代劇になっていた。共演したキム・ユジョンも男装した内官を演じたが、パク・ボゴムと並ぶと本当に絵になる主役カップルだった。

『王になった男』

写真=『王になった男』公式サイトより

(2019年/tvN/全16話)
主演(役名)/ヨ・ジング(ハソン/イ・ホン)、イ・セヨン(ユ・ソウン)

子役出身のヨ・ジングが大人の俳優として成長した姿を存分に見せてくれた。彼は、国王の光海君(クァンヘグン)と瓜二つの道化師ハソンの1人2役を演じた。性格がまったく違う2人なのだが、ヨ・ジングが天才的な演技で見事にキャラクターを対比させていた。

光海君の影武者となったハソンが、実際に国王となって民衆のための政治を行なっていく過程はまさに圧巻。王妃を演じたイ・セヨンの表情の変化も素晴らしかった。史実とフィクションが見事に融合した傑作時代劇であった。

『哲仁王后~俺がクイーン⁉~』

写真=tvN『哲仁王后』ポスター

(2020~2021年/tvN/全20話)
主演(役名)/シン・ヘソン(哲仁王后)、キム・ジョンヒョン(哲宗)、ペ・ジョンオク(純元王后)

冒頭から奇想天外な展開だ。大統領官邸の天才的なシェフが罠にはまって刑事に追われる最中にプールに落下。気が付いたら1850年代の朝鮮王朝時代の王宮にいて、魂が哲仁(チョリン)王后に入り込んでしまう。以降は抱腹絶倒の展開が続くが、単純な「笑える時代劇」ではない。

当時の歴史がきちんと描かれていて、無能とされていた哲宗(チョルジョン/キム・ジョンヒョン)の意外な聡明さ、大王大妃(ペ・ジョンオク)の政治的な横暴さが克明に描写されていた。特に後半は、朝鮮王朝末期の権力闘争がよくわかるストーリーになっていて興味深い。さらに、男の魂を受け入れた王妃を演じたシン・ヘソンの怪演が本当に素晴らしかった。

文=「韓ドラ時代劇.com」編集部

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