ガールズグループMOMOLANDのメンバーから女優に転身したヨヌが、Disney+で配信中の『ゴールデンスプーン』(MBC)で存在感を放っている。
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同作は、貧しい家庭で生まれた男子高校生が、偶然手にした金のスプーンによって裕福な家庭の友だちと入れ替わる“人生アドベンジャー”ストーリー。
(※以下、ネタバレあり)
ヨヌ扮するオ・ヨジンは、きれいな外見と明晰な頭脳を持つ裕福な家庭のお嬢さんだが、実は“金持ちになれる金のスプーン”を使って友だちの人生を盗んだ人物。
どんでん返しを繰り返す切り札であり、ストーリー展開の主導権を握ったキーパーソンだ。ここでは、視聴者の心を盗んだオ・ヨミンとヨヌの魅力を紹介する。
生まれつきお金持ちに見えたオ・ヨジンが、実は金のスプーンを使っていたという事実は、序盤の大きなどんでん返しだった。
主人公イ・スンチョン(演者ユク・ソンジェ)以外にも金のスプーンを使った人がいるという事実は、物語をより豊かにしただけでなく、スンチョンの身分が変わるたびに起きる事件で重要な部分となり、『ゴールデンスプーン』の世界観の完成となった。
ヨヌは終始、本音が読めない微笑みと妙な雰囲気で注目を集め、“どんでん返しの女神”として強いインパクトを残した。彼女のしっかりとした演技力も手伝って、視聴者の没入感を高めた。
オ・ヨジンは金のスプーンを使って人生を変えた後、一度もブレなかった。自分の妨げになる存在であれば、たとえ実の父親だとしても刑務所に送ることに躊躇しなかった。『ゴールデンスプーン』においてオ・ヨジンは欲望そのものを代弁している。
そんなオ・ヨジンの欲望を、ヨヌは正攻法で表現した。悪役にもかかわらず、ヨジンが視聴者に嫌われない理由はヨヌの表現力がキャラクターに説得力を持たせたためだろう。ヨヌがオ・ヨジンの欲望を率直に描くことで、憎めない悪役キャラクターが誕生した。
貧しかった過去から得た悲しみは、成功に対する原動力になったが、依然として残る過去の記憶からは自由になれない。オ・ヨジンにとってお金は、いくら満たしても満たされないコンプレックスだ。
もちろん、誰にでも事情はあり、過去の悲しみが免罪符にはならないが、ヨヌはオ・ヨジンの心情を真摯に描くことで憐憫を誘い、視聴者をを感情移入させた。
怒りに満ちた目つき、皮肉を極めた冷笑など、直感的な表現ときめ細かな感情が、物語に深みを加えたのだ。
立体的なキャラクターを見事に演じ上げ、幅広い演技力を見せつけているヨヌ。『ゴールデンスプーン』で確かな存在感を放ちながら、女優としての強烈なターニングポイントを迎えたヨヌの今後に期待が集まっている。
(記事提供=OSEN)
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