Netflilx(ネットフリックス)が韓国コンテンツで稼いだ利益をしっかり補償していないという疑惑が浮上した。
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10月24日に韓国の国会で開かれた文化体育観光委員会の2022年度国政監査では、Netflixが3年間1兆2000億ウォンの売上を上げ、約60億ウォンの法人税を出したことを国民の力のキム・スンス議員が明かした。それに対し、証人として出席したNetflixサービシスコリアのチョン・ギョファ政策法務総括は、「税金の賦課と追徴金事件によって事件が租税審判院に係留中なので、詳しく説明するのは適切ではない」と返事を避けた。
この日、キム議員はNetflixが韓国内で成功したコンテンツで稼いだお金をまともに補償していないと指摘した。
キム議員が「『イカゲーム』がNetflixに及ぼした経済的価値が1兆ウォンを越えるし、『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』も全世界で4億時間視聴され、4000億ウォンの実績を上げたと推定されるが、追加補償の支給はあったか」と尋ねると、チョン総括は「具体的な契約については言い難い。シーズン1の成功で補償を支給し、シーズン2も監督と制作会社の代表が満足できる条件で契約した」と答えている。
共に民主党のユ・ジョンジュ議員は、Netflixがアルゼンチン、スペイン、フランス、イタリア、スイスなどの国でクリエイターに公正補償金を与えていることを明かした。国際著作権管理団体連盟によると、当該の国Netflixと結んだ契約は他のVOD契約と変わらないという。
韓国では著作財産権を渡せば一銭も受け取ることができないが、それらの国では譲渡不可能な部分を保護する法案があるため、保護を受けているということだ。
チョン総括は「韓国のクリエイターとコラボするにあたって、正当な補償を差し上げている」とし、「著作権法に関しても十分な検討の末に制度化される部分があるべきだ」と発言。ユ議員も「Netflixがヨーロッパの国と韓国の扱いにおいて差別しないことを願う」と話した。
チョン総括によると、Netflixは「興行に対するリスクを全面的に負担し、全世界流通のための字幕、吹き替え、マーケティングなどの費用をNetflixが全面的に負担する」という。
Netflixがオリジナル作品を制作しながら著作権を全て持っていくだけに、興行に対するリスクとマーケティングを担当するのは当然のことだ。リスクなしで大きな収益を得ようとするのは理屈に合わない。
Netflixは昨年2月に開かれた「See What’s Next Korea 2021」の記者会見で、2021年の1年間で5500億ウォンのコンテンツ費用を韓国に投資し、今後も韓国映画界をはじめクリエイターと共生するという意思を明らかにした。その結果として、5500億ウォンをはるかに超える利益を上げた。
しかし、Netflixは韓国の創作界に対する透明で適当な補償より、投資を通じてより大きな収益を収めることだけに関心があるように見える。利用料金を値上げし、広告付きプランを導入するなど、収益拡大に焦点を当てている模様だ。
今回の国政監査で指摘されたこの問題に対してNetflixがどんな回答を出すか、注目が集まっている。
(記事提供=OSEN)
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