柔らかい感性を持った男優である。カン・フンのことだ。彼は『赤い袖先』で印象的な演技を披露してブレークした。演じたのは、イ・サンの最側近となるホン・ドンノ(ドンロと表記されることもある)だった。
【写真】美男子役で飛躍した注目のカン・フンはどんな俳優なのか
意外なエピソードがある。『赤い袖先』のチョン・ジイン監督によると、当初のカン・フンは、イ・セヨンが演じたソン・ドギムの兄を選ぶオーディションを受けていたのだという。
しかし、甘いマスクがスタッフの間で評判になり、重要キャストのホン・ドンノに抜擢されるようになった。
このキャスティングは大当たりだった。『赤い袖先』でホン・ドンノというのは、多くの女官のあこがれとなる「王宮随一の美男」であったが、その役はカン・フンにピッタリだった。
それも、単純にイケメンに徹したわけではない。ホン・ドンノは出世欲が強い男であったが、カン・フンは複雑な個性を見せる野心家を繊細な表情で演じた。
また、主役のイ・ジュノと並んで立っているときも、カン・フンの華がある存在感はドラマを大いに盛り上げた。
こうして『赤い袖先』で名が知られたカン・フンは、キム・ゴウンが主演している『シスターズ』でも重要な役で出演している。
このドラマは貧しい境遇で育った三姉妹が思わぬ大金を得て人生を変えていく過程を描いているが、カン・フンが演じているハ・ジョンホは、三姉妹の二女であるインギョン(ナム・ジヒョンが演じている)の幼なじみという役だ。
インギョンは報道記者であり、ソウル市長選挙に出馬予定のエリートの過去の疑惑を調べていた。そんなインギョンの協力者としてハ・ジョンホはミステリアスなドラマで、隠された秘密をさぐっていく有能な若者として登場する。彼はスリリングに変わっていく『シスターズ』の各場面でも俳優として勘の良さを見せており、これからの大成を予感させる演技を披露している。
『赤い袖先』から『シスターズ』へ。
カン・フンは主役級の俳優に向かって着実な歩みを見せている。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【写真】“時代劇で大活躍”のナム・ジヒョン、カン・フンがカップルSHOTに初挑戦!【PHOTO】
前へ
次へ