今は多くの韓ドラのファンがロスに陥っていることだろう。『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のことだ。ドラマが終わり、未だ余韻に浸っている人が本当に多いのではないか。それほど夢中にさせてくれる傑作だった。
【写真】『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』のカン・テオは『ノクドゥ伝』の悪役で何を学んだか
もちろん、主役のパク・ウンビンの演技は絶賛に値するのだが、同じように評判がとても良かったのが、イ・ジュノを演じたカン・テオだった。
彼はハンバダ法律事務所の職員として主人公ウ・ヨンウとチームを組んだ。特に調査員としての活躍が顕著で、ウ・ヨンウが取り組んだ訴訟で「縁の下の力持ち」になっていた。
何よりも、イ・ジュノの柔らかい存在感は、ウ・ヨンウを支えるうえで欠かせないキャラクターになっていたし、演じるカン・テオの好感度は抜群だった。
そんなカン・テオを手放しで称賛しているときに思い出したのが、彼が演じた「イメージがガラリと違う役」である。
それは、時代劇『ノクドゥ伝～花に降る月明り～』でのユルム役だ。
このドラマは、主演のチャン・ドンユンが妖しい女装を演じて話題となっていたが、カン・テオが扮したユルムは、最初は育ちのいい御曹司として登場した。
この時点では、カン・テオの登場シーンは穏やかで好感度が高かった。しかし、それは前半までだった。
後半になると、ユルムは王位を狙う狡猾な人物に変身していた。典型的な悪役なのだ。
途端にカン・テオのイメージも変わった。前半の好感度は消え去り、憎たらしいほど嫌味なワルになっていた。
しかし、それは俳優としてのカン・テオの多様性の表れだった。彼は忠実に役に徹して、自分にとって最善の表現力を発揮した。その演技は、形を変えて『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』につながっていったのである。
まもなく兵役に入る予定になっているカン・テオ。彼はしばらく芸能活動を休まざるを得なくなるが、それまで俳優としての力量を存分に見せてくれた。『ノクドゥ伝～花に降る月明り～』の悪役を経て『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』の素敵なキャラを見ると、彼の持つ多様性が真に迫ってくる。
やはり素晴らしい俳優だ。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
■【写真】『ウ・ヨンウ弁護士は天才肌』俳優カン・テオの“癒しマジック”が通じた！「その眼差しは有罪」
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