歌手兼女優のIU(本名はイ・ジウン)が、「第75回カンヌ国際映画祭」のレッドカーペットを歩く。韓国で歌手出身の俳優がカンヌ入りするのは、ZE:A出身のイム・シワンに続いて2人目。女性はIUが初めてだ。
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主演ドラマ『麗〈レイ〉~花萌ゆる8人の皇子たち~』『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』『ホテルデルーナ』を通じて女優としても高い評価を得てきたIUは、今回、是枝裕和監督初の韓国演出作『ベイビー・ブローカー』で商業映画デビューを果たす。
『ベイビー・ブローカー』の制作陣によると、IUが演じるソヨンは“赤ちゃんポスト”に赤ちゃんを置いていった若いママで、赤ちゃんを置いた理由も、また戻ってきた理由も明かさぬ本音が読めない人物だ。IUは想像力に頼るしか母親役を、表情や話し方、ジェスチャー、振る舞いに至るまで細かく演じ上げたという。
是枝裕和監督は、先日行われた制作報告会で「一瞬で僕が考えたソヨンに辿り着いた感じだった。僕が書いたセリフという事実が信じられないほど、きめ細かい表現力を見せてくれた」と、IUの演技を称賛している。また、「『マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~』』を見てIUのファンになった。ドラマの終盤には、IUが出ると涙が出た」と、IUを起用した理由も明かした。
『ベイビー・ブローカー』で共演したソン・ガンホもIUの演技を絶賛。彼は「役者としてのテクニックもいいけど、心を伝える正確な表現、感情を伝える方法にとても驚かされた記憶がある。どうしてあんなに正確で、隙もなく完璧に表現できるのかと思って、個人的に呼び出して褒めた」と明かしている。
イム・シワンは映画『名もなき野良犬の輪舞』と『非常宣言』(原題)で2度もカンヌ国際映画祭に参加した。そんな彼のバトンを受け継ぎ、今年はIUが歌手出身俳優として世界中に顔と名前を知らしめる。現地の観客や批評家はIUの演技をどのように評価するか注目したい。
『ベイビー・ブローカー』は、日本で6月24日から全国ロードショーになる。
(記事提供=OSEN)
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