是枝監督の新作『ベイビー・ブローカー』の「国籍」や「カンヌ出品」に対する俳優陣の考えは?

2022年05月11日 話題
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「韓国映画の宝物たちと一堂に会して撮影した。なのに映画が面白くなければ、僕の責任だ」

5月10日、新作映画『ベイビー・ブローカー』の制作発表会にオンラインで参加した是枝裕和監督は、「僕が好きな作品として仕上がった。特にカンヌ映画祭に招待されて良いスタートだと思う。6月8日の韓国公開が楽しみだ。その時は韓国に直接足を運んで感想を伝えたい」と、映画に対する自負心を見せた。

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「第75回カンヌ国際映画祭」コンペティション部門に出品された『ベイビー・ブローカー』は、世界中の20本ほどの作品と最高賞のパルム・ドールをはじめ、審査委員大賞および審査委員賞、男女主演賞、監督賞、脚本賞などをめぐって競争する。

左からソン・ガンホ、イ・ジュヨン、IU、カン・ドンウォン(写真提供=OSEN)

主演俳優ソン・ガンホは「映画祭はお祭りであり、楽しむ過程だと思う」とし、受賞への期待はしていないと明かした。彼は「映画はスポーツとは違う。結果を得るべきとは思わない。だって受賞するために演出し、演技する人はどこにもいないから。のちに(努力が)認められると感謝するのみだ。僕たちが世界最高の映画祭で競争できることだけでもありがたい」と述べた。

昨年、韓国俳優として初めてカンヌ国際映画祭の審査委員に選定されたソン・ガンホがカンヌ映画祭に参加するのは、2006年の『グエムル-漢江の怪物-』をはじめ、『シークレット・サンシャイン』『グッド・バッド・ウィアード』『渇き』『パラサイト 半地下の家族』『非常宣言』、そして今回の『ベイビー・ブローカー』まで7回目となる。

「光栄なことに、素晴らしい監督や俳優たちと仕事した結果、(7回目のカンヌ訪問という)栄誉にあずかった」と喜びを示したソン・ガンホは、「是枝裕和という、国籍の違う監督が韓国映画を作ったという意味より、この時代を生きる僕たちが人生を共有し、感じたものを描いたことに意味があると思っている。監督も僕たちと同じことを考えていて、僕たちの人生で大事な部分と失われている部分を考えていることが分かった。そういう意味で国籍は意味がないと思う」と語った。

ソン・ガンホ(写真提供=OSEN)

一方、カン・ドンウォンにとって主演映画がカンヌに進出するのは、2020年の『新感染半島 ファイナル・ステージ』に次いで2度目となる。彼は「前回は発表だけだったので名残惜しかったが、今回は直接行けることになって嬉しい」と感想を述べた。

IU(イ・ジウン)とイ・ジュヨンは今回が初めてのカンヌ訪問。イ・ジュヨンは「尊敬する先輩たち、そしてIUと一緒に行けるということで嬉しい」とコメントし、IUも「光栄だ。生きていてこんな日がまた来るだろうかと思うほど。カンヌに行って頑張って見て、学んで、目に焼き付けてくる」と意気込んだ。

是枝監督初の韓国映画演出作で豪華キャスト、カンヌ映画祭出品など、さまざまな話題を振りまいている『ベイビー・ブローカー』は韓国で6月8日、日本では6月にTOHOシネマズ日比谷ほかで全国ロードショーとなる。

(記事提供=OSEN)

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