2022年1月5日に韓国で公開された映画『警官の血』で、原則主義の警察チェ・ミンジェ役を務めた俳優のチェ・ウシク。2016年の『新感染 ファイナル・エクスプレス』や2019年の『パラサイト 半地下の家族』などで知られている彼は、その『パラサイト』以降に「次はどんな作品をやるのか?」とよく聞かれたという。
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それがプレッシャーとなっていたようだが、かなり悩んだ結果、「過程が楽しい作品をやろう」と結論を出したチェ・ウシク。
この『警官の血』はまさにそういう作品になるような気がした彼は、「監督と話し合いながら作品を作っていくのが楽しそうだった」ことや、「今まで見せたことのなかった男らしさ」と理由に出演を決めたという。
しかし、台本を見て「自分がミンジェの役にキャスティングされるはずがない」と感じたそうだ。
その理由は、「ミンジェが自分よりも大きくて、体つきもがっしりしていた」からで、実際に監督も「ミンジェをマッチョ直人子に見せたい」と言っていた。
そのため、チェ・ウシクはミンジェというキャラクターに自分のカラーを乗せようと努力して、演技に臨んだのだった。
彼は、自分が見せられる男らしい姿として、「見た目はビシッとしたスーツが似合い、内面は自分がやっている仕事に信念を持って生きていて、そんな自分を信じる人がついてくる」イメージで表現しようと思ったそうだ。
このように、演技に対してしっかりと準備をしてから臨む俳優チェ・ウシク。自分のことを「うそをつけない性格」だと評していることもあり、演技のうえで「フリ」はできるだけやらないようにしているという。
さらに、「自分に合わなかったり距離がある部分に関しては少しでも自分のものにしてから見せようと考えている」と語った。
時代劇よりも現代劇の方で活躍しているチェ・ウシク。もし、また彼がいつか時代劇に出演するとしたら、どんな役を演じてくれるのかが興味深い。きっとチェ・ウシクにしかできない演技で楽しませてくれることだろう。
文=大地 康
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