韓国では、ドラマが世界最多レベルで制作されている。連続ドラマにしても、日本のように週1回という放送形態ではなく、週2回が原則だ。必然的に制作される本数がとても多く、地上波とケーブルチャンネルの両方が競ってドラマを放送している。
その背景にあるのは、国民がきわめてドラマ好きだということだ。その中でも、歴史ドラマの人気が高い。それは、韓国では歴史に興味を持っている人が多いからである。歴史には過去の人間の様々なエピソードが残されており、それを題材にしてたくさんの時代劇が作られて関心を集めている。
ただし、日本で韓国時代劇を楽しむなら、基本的な歴史の知識を持っているほうが、より深く内容を知ることができる。それゆえ、書籍や雑誌で韓国時代劇の解説を読む人が多くなっている。
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その際に役立つのが、韓国時代劇三部作だ。その三部作とは、『新版 知れば知るほど面白い 古代韓国の歴史と英雄』『新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王朝の歴史と人物』『新版 知れば知るほど面白い 朝鮮王宮 王妃たちの運命』(三冊すべて康煕奉〔カン・ヒボン〕著/実業之日本社発行)である。
古代の三国時代から高麗時代までを扱っているのが『古代韓国の歴史と英雄』であり、残りの二冊は朝鮮王朝を題材にしている。それによって、三冊で韓国時代劇が取り上げる歴史を総合的に網羅している。
概して韓国時代劇が描く題材のベースになっているのが定評のある史書だ。古代なら『三国史記』であり、朝鮮王朝なら『朝鮮王朝実録』だ。こうした史書は、歴史を事実として知る唯一の手掛かりであり、韓国時代劇も脚本を作る際に指南書にしている。
そんな観点から、韓国時代劇三部作では、時代劇のツボになっている史書の解説に力を入れており、人気ドラマのストーリーの重要部分がよくわかる構成になっている。それゆえ、ドラマの登場人物や重要な出来事の歴史背景が頭に入ってくる。
そういう意味でも、『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』『王女ピョンガン 月が浮かぶ川』『宮廷女官 チャングムの誓い』『イ・サン』『トンイ』『七日の王妃』といった人気時代劇を見る際には、韓国時代劇三部作が役立つ解説書として重宝できる。
文=韓ドラ時代劇.com
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