最近の韓国ドラマを見ていて、「時代劇と言ってすぐに思い浮かぶ男優は誰?」と聞かれたら、真っ先にチョン・イルの名前を出すだろう。
実際、チョン・イルは『美賊イルジメ伝』『太陽を抱く月』『夜警日誌』『ヘチ 王座への道』といった時代劇に出演してきた。
日本の視聴者の中では、特に『ヘチ 王座への道』の印象が強く残っていることだろう。NHK総合テレビで8月まで放送されてきて、好評のうちに終わったばかりなのだ。
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そんなふうに『ヘチ 王座への道』を楽しんできた人に幸いなのは、実はチョン・イルはその後に新しい時代劇に主演していたという事実だ。それが、新しいドラマの『ポッサム 運命を盗む』(原題)である。韓国では7月4日に放送を終えたばかりの最新作だ。
このドラマはどんな内容なのだろうか。
これまでチョン・イルは時代劇の中で王族をよく演じていたという印象が強いが、『ポッサム 運命を盗む』では朝鮮王朝時代の便利屋に扮して、ワイルドな雰囲気を出していた。
物語の出だしを見てみよう。
便利屋のバウが依頼された仕事は、ある女性を「ポッサム」することだった。この「ポッサム」というのは朝鮮王朝時代の風習のこと。本来なら未亡人は儒教的な倫理観のせいで再婚できないのだが、ポッサム(夜中に何者かによって連れ出されること)された場合は自分の意思で再婚したわけではないので許されるのであった。
そんなポッサムを請け負ったバウなのだが、手違いによってまったくの別人を連れ出してしまう。その女性というのが政略結婚した末に未亡人になってしまった王女のスギョンであった……。
こんな騒動からストーリーが大きく展開されていくが、スギョンに扮しているのは少女時代のユリだ。そして、いつものようにチョン・イルは端正な表情を随所に見せて堂々たる主役を演じきってくれた。
『ヘチ 王座への道』でチョン・イルの国王の役を堪能した人には、次に『ポッサム 運命を盗む』という時代劇がスタンバイOKとなっている。やはり、チョン・イルは時代劇にふさわしいスター俳優だ。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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