日曜日午後9時からNHK・BSプレミアムで放送されている『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』は、後半に入ってドラマが大きく動いている。
注目される展開は、まずは究極の三角関係だ。
ヒロインのアロ(Ara〔コ・アラ〕が演じている)をめぐって、パク・ソジュンが演じるソヌとパク・ヒョンシクが扮するジディが複雑な関係に陥っていた。
【関連】『花郎』で復讐に燃える主人公を演じるパク・ソジュンの演技から目が離せない!
それでなくても、ジディはもともと国王であるのに、その身分を隠して花郎という組織に所属していた。ソヌも同じ仲間としてジディと接しているのだが、そのジディが国王であるとは知らない。もし知っていたら、亡き親友マンムンを殺したカタキなので絶対に容赦しないと復讐を狙っている。それは本当に誤解なのだが、ソヌはその誤解に気づかないのだ。
9月5日に放送された第13話には象徴的な出来事があった。ソヌはジディが国王かもしれないと、刃を向けて真剣に迫っていった。このままでは正体が明らかになりそうだったが、それを必死で止めたのがアロだった。彼女はそこまで出しゃばったせいで刃によってケガをしてしまう。
それでもアロが絶対にジディの身分を隠したかったのは、本当のことがわかればソヌがかならずジディを殺そうとするからだった。それだけは避けなければならない。それゆえ、アロは自分の身をかえりみずにジディの身分を隠したのだ。
こうなると、まさに『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』では、アロがキーパーソンになる。
彼女の繊細な心はジディとソヌの間で揺れ動いているし、本来なら血のつながっていない妹なのだが兄に特別な感情を持ってしまっている。
そういうアロが一番に願うことは、ソヌとジディが血塗られた決闘を絶対にしないということだ。さらには、ソヌとジディの間に入って恋愛感情をうまく成就させることが大事だった。たとえ結果はどうなろうとも……。
それにしても、ソヌとジディは好対照のキャラクターだ。その2人のどちらを選ぶ(あるいは選ばれる)にしても、アロにとっては本当に難しい選択になるのは間違いなかった。
それゆえ、終盤に向けてドラマはますます面白くなっていくのである。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
■【関連】注目!! パク・ソジュンのワイルドな演技を堪能できるドラマとは?
前へ
次へ