NHKのBSプレミアムで毎週日曜日に放送されている『花郎(ファラン) 希望の勇者たち』は、9月5日で第13回を迎える。後半に入って物語はますます佳境を迎えてくる。
一番の見どころは、パク・ソジュンが演じるソヌとパク・ヒョンシクが扮するジディ(真興王〔チヌンワン〕)の関係がどう変わっていくのか、というところだ。
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なにしろ、ソヌは無二の親友だったマンムンが死んだのは王のせいだ、と思い込んでいる。いわば、復讐こそがソヌが生きる究極の目的であり、そのために花郎という集団に入っているのだ。
一方のジディは、王という身分を隠して花郎に加わっている。しかし、ソヌはそんなジディが王ではないかという疑いを持っている。もし王が誰だかわかれば復讐のために絶対に殺すという悲壮な決意を持っている。
必然的に、物語の後半は、ソヌとジディの一触即発の関係にみんながハラハラさせられていくのである。
それにしても、回が進むごとにソヌのワイルドな雰囲気がますます際立ってきた。それも当然であり、彼は復讐を果たすために苦難を耐え忍んで生きてきたのだ。その信念はまったく揺るがなかった。しかも、「花郎」という組織の異端児であったソヌは、備わっている根性が凄まじい。
それも当たり前のことだ。他の仲間たちはみんな育ちのいい御曹司たちなのだが、ソヌだけは違う。本来は田舎で育った無名の彼が都で勝負すること自体が強烈な戦いなのだ。その勝負に絶対に勝たなければならない。それだけに、執念深さはハンパではない。「かならず王を見つけて殺す」と目をギラギラさせている。
そんなソヌを演じるパク・ソジュンの演技も緊張感がみなぎってきた。彼はスケールが大きい主人公を演じるときに持ち味がいかんなく発揮される。そういうタイプのパク・ソジュンにとって、ソヌというワイルドなキャラクターはうってつけだ。
こうして、ドラマはソヌという人物の復讐をめぐって波乱万丈の物語へと変化する。そして、パク・ソジュンの演技がスケールアップして終盤に向かっていく。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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