時代劇『シンイ－信義－』は2012年に制作されたドラマだ。主演はイ・ミンホとキム・ヒソンで、2人が660年の時を超えて出会った武士と女医に扮していた。
言ってみればタイムスリップを活用した物語設定になっていたのだが、イ・ミンホの毅然とした武士の姿があまりにかっこよくて、画面にくぎ付けになってしまったファンも多かったのではないだろうか。
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そもそもの物語は1351年から始まっていた。イ・ミンホが扮していたのは信義に厚い武士のチェ・ヨンで、彼は若き国王の一行を護衛しているときに刺客に急襲されてしまう。
その果てに王妃が瀕死の重傷を負った。特別な「神医(シンイ)」でないと助からない命になってしまったのだ。
チェ・ヨンが神医を探して謎の天界に入り込んで、最終的に2012年のソウルで「神医」を見つけ出す。それが整形外科医のユ・ウンスでキム・ヒソンが演じていた。
チェ・ヨンは必死の努力でユ・ウンスを高麗時代に強引に連れて行って王妃の命をなんとか救おうとする、というのが『シンイ－信義－』の導入部分であった。
こうしてドラマはチェ・ヨンとユ・ウンスの時空を超えたラブロマンスを描いていくが、主役コンビのイ・ミンホとキム・ヒソンの息もピッタリだった。
とはいえ、実際の年齢はキム・ヒソンがイ・ミンホより10歳上であった。
こうなると、イ・ミンホも年齢の違いを意識してしまうだろうが、彼は特に思い入れが強い場面として「ユ・ウンスの手を初めて握った場面です」と言っている。
イ・ミンホとしては、大物で先輩女優のキム・ヒソンの手をしっかり握る撮影を通して、彼なりに確かな手応えを感じたに違いない。
もちろん、イ・ミンホは超大作の主役としてかなり重圧を感じていたというが、キム・ヒソンと呼吸を見事に合わせることで、最後まで撮影をやり遂げる自信をつかんだのである。
韓国ドラマでは主役男女の中で女優のほうが年上というケースがとても多いが、それでも10歳も上というのは珍しいケースだ。それでも、イ・ミンホは臆することなく見事にキム・ヒソンとの共演をやり遂げている。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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