現代劇に比べて時代劇は、俳優への負担が大きいと言われている。
放送回数の多さ、重い衣装やカツラ、乗馬やアクションもこなせなければならない場合もあるからだ。
しかし、イケメン俳優たちの多くが時代劇ドラマに出演している。彼らはなぜ彼らは歴史ドラマに出演するのだろうか。
そもそも時代劇ドラマは、セリフのトーンや表情などが現代劇とは大きく違うため、確かな演技力をもたない俳優には、視聴者からの容赦ない非難が集中する。
そのため時代劇ドラマに挑戦する俳優たちは、現代劇よりも多くの時間を作品に割く負担を強いられてしまう。
さらに時代劇ドラマは中堅俳優が多数登場するため、若手イケメン俳優が存在感を示すことはなかなか難しい。
しかし、難しさの一方で、時代劇ドラマで存在感を示すことができた若手俳優は、一気にスターダムを上ることができるともいえる。
実際に、時代劇ドラマで爆発的な人気を獲得した俳優たちがいる。
『太陽を抱く月』のキム・スヒョンはまさにその典型で、キャスティング当時はいち俳優の域を出なかったが、同作を通じて演技力とスター性を見せつけ、一気に大人気スターとなった。
『太陽を抱く月』の後に、主演したドラマ『星から来たあなた』は韓国のみならず、中国でも大ヒット。韓流スターの顔へと飛躍したのだった。
『太陽の末裔』の大ヒットでこちらもトップスターとなったソン・ジュンギも、ブレイクのきっかけは『トキメキ☆成均館スキャンダル』だ。
ソン・ジュンギの場合、『成均館』の次の作品にも歴史ドラマを選んでいる。
『根の深い木-世宗大王の誓い-』に出演してシリアスな演技でも十分に実力があることを示したのだった。現在の活躍の下地になっているのは、明らかに時代劇ドラマだろう。
時代劇ドラマによって、役者としての価値を一段と高めた俳優もいる。ユ・アインが代表的だろう。
ソン・ジュンギと同じく『成均館』で注目を集めると、『チャン・オクチョン』で独特のカリスマ性を見せた。
そして全50話の本格時代劇ドラマ『六龍が飛ぶ』で主演し、視聴者からの絶賛を受けている。ユ・アインは時代劇ドラマによって「〝アイン時代〟を切り開いた」などと評価されるほど、自らの価値を高めることに成功したのだ。
批判される可能性も高いが、得るものも大きい。
イケメン若手俳優たちにとって時代劇ドラマは、まさにハイリスク・ハイリターンのターニングポイント。
スターになりたいと強く願う彼らが歴史ドラマにこぞって出演するワケは、そんなところにあるようだ。
構成=韓ドラ時代劇.com編集部
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