韓国時代劇で一番有名な最高のヒロインは誰だろうか。
人によって評価はまったく異なるが、多くの人が納得する人選が『宮廷女官 チャングムの誓い』の主役であったチャングムだろう。
彼女は人格が申し分なく、とても魅力的な女性だった。ドラマの中でも本当に生き生きしていて、最高のキャラクターだったといえる。
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このチャングムを演じたイ・ヨンエは「時代劇の女王」とも称されたが、彼女が14年ぶりに時代劇に戻って主演したのが『師任堂(サイムダン)、色の日記』だ。
この時代劇でイ・ヨンエは、朝鮮王朝時代に有名だった申師任堂(シンサイムダン)に扮していた。彼女は、今や韓国の最高額紙幣5 万ウォンの肖像画にもなっているが、果たして実在の彼女はどんな人物だったのだろうか。
生まれたのは1504年で、小さい頃から絵の才能が抜群だった。
特に動物を描かせたら天下一品で、その動物たちはまるで紙の上で生きているかのようだった。
申師任堂が虫の絵を描いて庭で乾かしていると、ニワトリが寄ってきて絵の中の虫を食べようとした。ニワトリも本物でなくて驚いたことだろう。
とにかく、申師任堂は芸術家としての才能があったが、朝鮮王朝時代に女性が芸術性を伸ばす生活を続けることはできない。彼女は結婚して庶民的な男と暮らし、子供たちをりっぱに育て上げた。
その後、夫が決心して科挙に合格するために故郷を後にした。しかし、すぐに挫折して帰ってきてしまった。
すると、申師任堂が裁縫箱からハサミを取り出して喉に当てた。
「あなたが約束を守れないなら、私は死にます」
夫は驚いて、自らの至らなさを詫びた。そして、今度こそ科挙に受かるまで故郷に戻ってこなかった。
申師任堂は母親としても凄かった。息子は儒学の大家の李珥(イ・イ)だ。彼は5千ウォン紙幣の肖像画になっている。
このように、申師任堂は本当に偉大な女性であり、イ・ヨンエが『師任堂(サイムダン)、色の日記』では渾身の演技で演じた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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