2007年から2008年にかけて放送されたイ・ソジン主演の時代劇『イ・サン』。
朝鮮王朝22代王・正祖(チョンジョ)の生涯を描いたこの作品で、ヒロインのソンヨンを演じたハン・ジミン。
そのソンヨンは、幼いときに出会ったイ・サンのことをずっと思い続けている図画署(トファソ)の茶母(タモ)をしている女性だ。
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彼女が所属している図画署とは、宮中において宮殿の装飾や壁画、国王や高官の肖像画を製作する部署である。
ソンヨンはドラマの中で何度も辛い目にあうキャラクターなのだが、そんな女性を演じたハン・ジミンが撮影の中で一番辛いと感じたのは、布にまかれてこん棒で殴られそうになったシーンだという。
このとき、本当に辛かったようで布の中で涙が出てきたようだった。
さらに天候にも恵まれなかったようで、大晦日に行なわれる恒例の宮中行事である儺礼戯(ナレイ)の花火のシーンでは、大雪に見舞われたそうだ。
しかし、ハン・ジミンはチョビ役のイ・イプセや図画署のメンバーとともに雪の降りしきる中、地面に座って撮影を待っていたというが、次第に雪が積もりだしてしまい、着ていた服がびしょびしょに濡れてしまったという。
そのような大変な思いをしながら撮影に臨んでいたハン・ジミンは、何度も辛い目にあうソニョンの立場に共感して、台本の読み合わせを行なっているときに本当に泣き出してしまったそうだ。
さらに、ソンヨンの死のシーンを撮り終えた後、しばらくは気持ちの整理ができず落ち着かなかった彼女は、ソンヨンのモデルとなった宜嬪(ウィビン)成(ソン)氏の墓を訪れていた。
その結果、何とか気持ち落ち着かせたハン・ジミン。完璧に役になり切っていたため、ソンヨンに感情移入してしまったのかもしれない。
以上のように、女優として『イ・サン』で表現力豊かな表情を見せてきた彼女の印象はとても強く感じられる。
ハン・ジミンが次にどんな演技を見せてくれるのか。そのときを楽しみに待っていよう。
文=大地 康
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