『トンイ』で張禧嬪を演じたイ・ソヨンは悪女の最期をどう痛感したのか

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『トンイ』でイ・ソヨンが演じた張禧嬪(チャン・ヒビン)は、従来の典型的な悪女としての描き方とは違っていた。

そこには、悪女にならざるを得なかった張禧嬪の事情というものもたっぷりと扱われていたからである。

今までの時代劇では張禧嬪は欲望があまりに強くて、それによって次々と悪事に手を染めるという状況設定が多かった。

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しかし、イ・ビョンフン監督は、張禧嬪の置かれている状況についてやむを得ないという設定も用意されていた。その際に、張禧嬪を困らせていたのが兄の張希載(チャン・ヒジェ)と母の存在である。

つまり、張禧嬪は自分の欲望が強すぎたというより、兄や母の思惑に沿った形で動かざるを得なかったのだ。

もちろん、張禧嬪自身にも欲望はあったと思うが、それ以上に彼女は自分と家族を守るために必死だったのである。

イ・ソヨン

典型的な悪女

そういう新しいテーマを持った張禧嬪を、イ・ソヨンは本当に理知的に演じきっていた。それでも、彼女自身も張禧嬪を演じていて残念に思ったのが、『トンイ』の終盤の描き方で、なぜ仁顕(イニョン)王后を呪い殺そうとしたのかということだ。

結局、張禧嬪は自らの強い意思というよりは、兄と母のそそのかしによって、結果的に自分の考えに反して仁顕王后を呪い殺すはめになってしまった。

この点に関してイ・ソヨンは、自分が演じた張禧嬪について「なんと哀れな人生なんだろう」と痛感したという。

自分が演じた役について、哀れな人生だと思わざるをえないのだから、イ・ソヨンも自分で演じていて心苦しい部分も多かったことだろう。

それでも彼女は毅然として、最後まで演じきって張禧嬪が死罪になる場面を堂々と表現していったのである。

そういう意味でも『トンイ』というドラマは、張禧嬪という典型的な悪女に新しい光を照らした時代劇だったと言える。

本当に、イ・ソヨンは印象深い演技を披露していた。

文=大地 康

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