NHKの総合テレビで毎週日曜日に放送されている『100日の郎君様』は、8月23日の放送で第15話を迎える。残り2話となり、重要な事実が次々と明るみになってくる。
特にビックリなのは、ハン・ソヒが演じる世子嬪(セジャビン)のキム・ソヘが不倫の子を身ごもるというショッキングな事実だった。
このことを隠すために、ド・ギョンスが演じる世子(セジャ)のイ・ユルは、悪徳高官のキム・チャオン(チョ・ソンハが演じている)に命を狙われたのだった。
それにしても、世子嬪が世子以外の男性の子供を宿すというのは本当に可能だったのだろうか。その点を不思議に思う人もいるかもしれないが、朝鮮王朝の歴史を見ると似たような疑惑も起こっていた。
一番有名なのは、21代王の英祖(ヨンジョ)が「粛宗(スクチョン)の実の子供ではない」という疑惑が起こっていたことだ。
本来でいえば、英祖は粛宗と淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ/『トンイ』の主人公になっていた)の間に1694年に生まれた王子だった。
それなのに、英祖が即位した1720年に、「英祖は粛宗の子供ではない」という訴えを起こして反乱を起こした人たちがいた。その反乱はすぐさま鎮圧されたが、英祖の出自をめぐる疑惑は広く知れ渡ってしまった。
確かに、英祖の顔は粛宗にまったく似ていなかったと言われている。これは英祖にとっては不利なことだった。
もし、英祖が粛宗の子供でないとしたら、果たして父親は誰だったのか。
可能性として浮かぶのは、英祖が生まれた当時に王宮の中で黒幕として暗躍した金春沢(キム・チュンテク)だ。
彼が淑嬪・崔氏の愛人だったという説があったほどだ。淑嬪・崔氏は粛宗の側室だったが、疑惑を信じる人たちもかなり多かったのだ。
【関連】ドラマ『トンイ』の主人公である淑嬪崔氏は、本当はどんな女性だったのか
『100日の郎君様』では、世子嬪が別の男性と不倫していたというスキャンダルを織り込んだ。英祖の疑惑を参考にしてストーリーが作られたのかもしれない。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
【写真】『100日の郎君様』には『冬ソナ』女優が出演していた!!
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