女優ハン・ガインが『太陽を抱く月』でも見せた“初恋”の純粋演技

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『太陽を抱く月』ではハン・ガインの抑えた演技が心に沁みる!

NHKのBSプレミアムで毎週日曜日に放送されている『太陽を抱く月』。キム・スヒョンと一緒に主役を担っているのがハン・ガインである。彼女は、『太陽を抱く月』で悲しい過去を持った巫女を演じている。

そのハン・ガインを初めて見たのは2003年に韓国で公開された映画『マルチュク青春通り』だった。ハン・ガインは主役のクォン・サンウが惚れぬいた初恋の人を演じていた。

高校の制服を着たハン・ガインがバスの中で立っていたシーンが忘れられない。透明感がある美少女のイメージを醸し出していて、大きなスクリーンで見るとなおさらウットリとしたものだった。

それから9年後の2012年に韓国で公開された『建築学概論』にもハン・ガインは主演した。

彼女は学生時代を演じたペ・スジを引き継いで大人の女性として成熟した演技を見せた。特に、学生時代の初恋を実らせることができなかった悲しみをハン・ガインは表していた。そこには、美しいノスタルジーが感じられて、演技の評価も高かった。

『建築学概論』は堅苦しい題名とは裏腹に、初恋のすばらしい後日談をドラマチックに描いた作品として大ヒットした。その『建築学概論』と同じ時期にハン・ガインが主演したのが『太陽を抱く月』だった。

キャスティングが発表されたときに話題となったのが、キム・スヒョンとハン・ガインの年齢差だった。

ハン・ガインは1982年生まれで、キム・スヒョンは1988年生まれだ。ハン・ガインのほうが6歳年上だ。

韓国では、映画でもドラマでも主役の女優のほうが年上の場合が意外と多いが、6歳というのは差が大きかった。しかも、キム・スヒョンは童顔に見えたので、主役の男女の相性が合うかどうかが心配された。

しかし、子役の出番が終わって大人の俳優が登場すると、最初の心配は無用だった。とにかくハン・ガインの表情が若々しかった。さすがに初恋のイメージが強い女優だった。

ドラマ『太陽を抱く月』制作会見でのハン・ガイン

彼女が演じたウォルという役は本来なら世子嬪(セジャビン)のはずだったのだが、陰謀によって命を奪われた女性だ。

しかし、生き返って巫女になっていた。

これほど複雑な過去を持つ女性だけにウォルの表情は不可解なことへの警戒心が強い。そんな難しい演技をハン・ガインは、感情をあえて押し殺しながら冷静に演じていた。

『太陽を抱く月』は、ハン・ガインにとって『マルチュク青春通り』や『建築学概論』と同じように忘れられない代表作になった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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