人格・才能・実績の三拍子で「史上最高の名君」は果たして誰だったのか

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韓国時代劇によく登場する歴代の国王たち。朝鮮王朝には27人の国王がいたのだが、どんな存在だったのだろうか。まず、朝鮮王朝の国王は、天命を受けた超越的な存在だった。

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その基本方針のもとで、国王は朝鮮半島のすべての民衆と土地を所有して世俗的な権力を行使した。特に、世俗権力者としての国王は、自分の土地を耕作する農民たちから税金を取ると同時に、民衆の主人として最高権力を発揮することができた。

また、あらゆる民衆の生死与奪権をもっていたし、国家の代表として外国に対する外交権と国家財政も掌握した。他に、国王は官僚たちを任命および罷免する権利を行使し、賞罰を下せる人事権をもっていた。国王の命令はそのまますべての司法権も握っていた。

さらに、国王は最高裁判官でもあった。国王は反逆罪の人を直接審問し、処罰して、死刑囚のような重罪人への最終判決を下した。

最高裁判官であるゆえに、国王は頭を悩ませることが多かった。地方の官僚が決めた判決に不満を抱いた民衆が上訴してきて、国王の直接判決を願ってくるからだった。

赤い袖先
『赤い袖先』ではイ・ジュノが正祖に扮していた(NBCユニバーサル・エンターテイメント/©2021MBC)

天命を受けた超越的な存在

以上のように、国王は朝鮮半島全体を支配する最高権力者だったが、そんな国王権を牽制するためのいろんなシステムもあった。観念的に国王は儒教の総元締めだが、もしも儒教の理念を忠実に守らない国王がいたら、廃位される運命にあった。朝鮮王朝時代の2回の廃位は、どちらも儒教が何より大事にした人倫に背いた場合に起きた。

このような面は、儒教理念の解釈を主導した両班(ヤンバン)たちが国王権を牽制できる理由にもなっていた。必然的に、儒教に関して深い造詣をもっていた両班の意見を国王は無視できなかった。

さらに、朝鮮王朝の中央集権体制は両班である官僚を中心として構成されていたために、両班勢力とうまく調和しないと統治が難しかった。

以上のような特徴を持っていた国王たち。人格・才能・実績の三拍子で評価すると、史上最高の名君は22代王・正祖(チョンジョ)で間違いない。ハングルを創製した4代王・世宗(セジョン)も立派な国王だが、総合点では正祖のほうが高い。

正祖と言えば、多くの俳優が演じているが、『赤い袖先』でイ・ジュノが演じた人物像がとても良かった。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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