【『トンイ』が描いた女官の権力闘争】悪名高き張禧嬪が側室になったのはいつ?

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日本で韓国時代劇の人気アンケートを行なうと必ず上位に入ってくる『トンイ』。ランキング1位になることも多く、今でもたくさんの人が見ている。そんな『トンイ』において主役のハン・ヒョジュが演じたトンイの最大のライバルになったのが、イ・ソヨンが扮した張禧嬪(チャン・ヒビン)であった。

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「希代の悪女」として名高い張禧嬪。彼女が側室に昇格する場面を描いたのが『トンイ』の第16話であった。これは非常に重要なシーンだ。というのは、側室になると立派な品階が授与されて威厳を保てるからである。

それでは、側室として昇進した時、具体的にどのような品階が授与されるのか。

最初に説明しておくと、宮廷女官の品階には、一品から九品までの格付けがあり、その中には「正」と「従」の細かな差が存在し、結果として全18段階に分けられていた。

この中で、「正」は「従」よりも高い位置を占める。すなわち、従一位よりも正一位の方が品階は上であった。

『トンイ』ではイ・ソヨンが張禧嬪を演じた

人生の絶頂期

また、女官の品階はその立場により確定し、正一品から従四品までが王の側室に与えられ、それぞれには独特の肩書が存在した。

正一位 嬪(ビン)
従一位 貴人(クィイン)
正二位 昭儀(ソウィ)
従二位 淑儀(スギ)
正三位 昭容(ソヨン)
従三位 淑容(スギョン)
正四位 昭媛(ソウォン)
 従四位 淑媛(スグォン)

これらが側室の詳細な品階である。品階は、側室が王に対してどの程度貢献したかにより、大きく差が出る。最大の貢献とは、何と言っても王子を出産することであり、その功績により正一品に昇格することが多かった。

また、正五位以下の品階は、側室ではなく、実際に王宮で奉仕する女官に授与された。中でも正五品は尚宮(サングン)となっていた。この尚宮は働く女官たちの中で最も高い位置を占める肩書であった。

なお、史実で調べてみると、張禧嬪が「淑媛」という品階を授与されて正式な側室になったのは、1686年12月だった。その2年後には粛宗(スクチョン)の息子を産んで人生の絶頂期を迎えた。その後の転落と死罪を予期できないほど有頂天になっていたのだ。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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