【後継ぎを誰が産むのか】国王が側室をたくさん抱える理由は?

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現代の韓国は、世界でも極端なほどの少子化社会になっている。そういう状況から見ると、朝鮮王朝の国王の子供事情はまさに別世界であった。

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一つの統計を見てみよう。

朝鮮王朝時代は、16代王・仁祖(インジョ)の時期までを「前期」、それ以降を「後期」と分けてみると、前期の歴代王には合計で187人の子供たちがいた。一方、後期の王の子供は48人と少ない。この驚くべき変化の原因となった要素は何か。

一つは、側室の数が後期になって減少したことである。

歴代王の子供のうち、正室から生まれたのは81人、側室から生まれたのは154人だ。このように、側室からの子供が正室のほぼ2倍となる。なぜなら、前期の王は通常7~9人の側室を抱えているのが普通であったが、後期には平均的に3人程度になっていたからだ。側室の数が減少すれば、その分だけ子供の数も少なくなるという現象はごく自然なことである。

『イ・サン』ではイ・スンジェが英祖を演じたが、英祖の子供9人は側室が産んでいる

側室が王位継承者を出産する割合

もう一つの原因として挙げられるのは、朝鮮王朝後期に儒教的な「礼」が厳格に適用されるようになったことである。具体的には、親族の死を悼む期間が全ての王に24ヶ月も課されて、その期間中、子孫を残すことが禁止されていた。王はその間、節制を続けなければならなかった。このような制約が、結果として子供の数を減少させた。

では、多くの子供を持つ王について調べてみよう。最も多くの子供を持つ王は、3代王・太宗(テジョン)であり、なんと29人であった。次に多いのは、9代王・成宗(ソンジョン)であり、彼の子供は28人であった。

一方、英祖(ヨンジョ)とイ・サン(正祖〔チョンジョ〕)の場合を見てみよう。英祖の9人の子供は全て側室から生まれており、イ・サンの4人の子供も母親は側室だった。このように、2人の国王の正室は子供を産まなかったのである。これらの事例から見ても、側室が王位継承者を出産する割合が高かったことがわかる。

このように、国王が多くの側室を抱えるのには、それだけの理由が切実にあったのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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