【『トンイ』のビックリな場面!】王妃から転落した張禧嬪はどう描かれたのか

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人気時代劇『トンイ』には忘れられないシーンがたくさんあるが、張禧嬪(チャン・ヒビン)が王妃から側室に降格する場面も大々的に扱われた。それは第38話だったが、ここで再現してみよう。

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チ・ジニが演じた粛宗(スクチョン)が会議で高官たちに話している。

「中殿(王妃)は王と民にとって大事な立場であるにもかかわらず、張氏(チャンシ)は王室と朝廷に多大な損害をもたらした。よって、張氏はこれ以上その地位にとどまることはできず、中殿の座から降ろすことを決めた」

このように粛宗は語っているが、画面は、イ・ソヨンが扮した張禧嬪が悲しみに沈んでいる場面や宮中の大騒ぎが描かれた。

さらに、張禧嬪の実家は怒る庶民に襲われ、兄の張希載(チャン・ヒジェ)は罪人となって流配地に送られる。

イ・ソヨンが張禧嬪を演じた

張嬉嬪への処罰

また、張禧嬪は王妃の部屋から追放される。その様子を宮中の女官たちがうれしそうに見ている。悔しさをあらわにする張禧嬪は、「地獄は地獄として記憶しなければならない。私はこの瞬間を絶対に忘れない」とつぶやくのだが……。

以上が『トンイ』で張禧嬪が王妃から側室に降格する場面だが、果たして史実ではどのようになっていたのか。

騒動が起きたのは1694年3月29日だ。下級官僚の金寅(キム・イン)が告発書を朝廷に提出した。そこには「張希載が淑嬪・崔氏(スクピン・チェシ/トンイのこと)を毒殺しようとした」と書かれてあった。

張希載を裏で操ったのが張禧嬪であることは間違いなかった。王妃が側室の淑嬪・崔氏の毒殺に関わっていたということで、宮中が大騒ぎになった。

粛宗は告発書が間違いないと考え、張禧嬪と張希載を処分することにした。

4月12日、粛宗は王命を発した。

「張氏は王妃から変わり、再び側室に戻る。世子はそのままで廃しないようにせよ」

張禧嬪の降格にともなって、兄の張希載は済州島に流罪となった。

「張希載と張禧嬪にはもっと厳しい処罰を!」

高官たちはそう願ったが、粛宗はそこまでするつもりはなかった。何よりも、張禧嬪との間に生まれた息子がすでに世子になっていた。世子の生母と伯父を極刑まで罰するわけにはいかなかったのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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