『トンイ』に登場の王・粛宗は「女たらし」か「民のための名君」なのか

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ハン・ヒョジュが主人公トンイを演じて大きな話題となった時代劇『トンイ』。本作でチ・ジニが演じていたのが19代王・粛宗(スクチョン)である。

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『トンイ』以外にも、『チャン・オクチョン-張嬉嬪-』、『テバク~運命の瞬間(とき)~』『ヘチ 王座への道』にも登場している王だ。

父親は18代王・顕宗(ヒョンジョン)で、母親は明聖(ミョンソン)王后の息子として生まれた粛宗は1674年に13歳で19代王として即位する。

しかし、彼は女官として入ってきた「朝鮮王朝三大悪女」の1人として有名な張嬉嬪(チャン・ヒビン)の美貌に心を奪われて、二番目の正室である仁顕(イニョン)王后を一度は廃妃(ペビ)にしてしまう。

それにより王妃の座に就くことができた張嬉嬪だが、その5年後に彼女は側室に戻され、再び仁顕王后が王妃の座に就いた。

『トンイ』でチ・ジニが演じた粛宗(写真=SPORTS KOREA)

粛宗が残した功績とは?

仁顕王后は王妃として復帰した後、1701年に世を去っているが、張嬉嬪が呪詛を行なっていたことが原因として、彼女を死罪に処している

このように度々わがままな振る舞いで女性たちを振り回した粛宗。一見すると王としてひどい印象を受けるが、一応功績も残している。

粛宗が王として即位したときには、朝鮮半島には清に侵略されたときの爪痕が残っていたため、彼は庶民の暮らしを良くするために農業の整備をした。

さらに、民の生活を安定されるためには商業の発展も欠かせないと考えた粛宗は、本格的な貨幣鋳造事業を行なっている。

こうして民の生活を向上させた粛宗の行動はとても女性との問題を度々起こした王とは思えない名君としての印象を受ける。

『トンイ』で粛宗を演じたチ・ジニの演技の迫力はとてもすごかったし、ハン・ヒョジュとの共演も見事だった。だからこそ、今でも『トンイ』は時代劇の中でも根強い人気を誇っているのだろう。

文=大地 康

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