『ヘチ』の司憲府(サホンブ)だけじゃない!!朝鮮王朝の役所と役割

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『ヘチ 王座への道』を見ていると、司憲府(サホンブ)という役所がとても活躍している。ここは、どういうことをする役所なのか。

端的に言うと、司憲府は官僚の不正を糾弾して風紀を守る役所である。朝鮮王朝では官僚への賄賂が多かったとされており、そういう不正を厳密に取り締まったのが司憲府だった。組織の秩序を守るうえで欠かせない役所だったのだ。

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こうした司憲府をはじめとして、朝鮮王朝の役所について説明しよう。

朝鮮王朝の政治組織の中で特に重視された役所が宗親府(チョンチンブ)と承政院(スンジョンウォン)と義禁府(ウィグムブ)だった。

写真=韓国SBS『ヘチ 王座への道』韓国ポスター

朝鮮王朝の政治

宗親府は王族の生活全般を管理した役所だ。公式文書も保管し、王室行事や祭礼も主催した。承政院は王の秘書室であり、特に王命の出納事務を担当した。そして、義禁府は、王命に従って罪人を取り調べる役所であった。

さらに、特別に三司(サムサ)と呼ばれた三つの役所があった。それが、弘文館(ホンムングァン)と司諫院(サガヌォン)と前述した司憲府である。弘文館では宮中の経籍を管理し、王の諮問に備えていた。

また、司諫院は、王に諫言して政治の非を指摘する役目を負っていた。朝鮮王朝には、たとえ王命であっても政治的な道理が通らなければ、官僚が命をかけて王に諫言することが伝統になっており、司諫院の役割は重かった。

さらに、他の役所を見てみよう。

首都の司法・行政・治安などを担当したのが漢城府(ハンソンブ)であり、王命を記した文書を記録・管理したのが芸文館(イェムングァン)である。また、朝鮮王朝の歴史の記録・整理を担当したのが春秋館(チュンチュグァン)であり、朝鮮王朝の最高学府で儒学の振興を担ったのが成均館(ソンギュングァン)だった。

こうした役所では科挙に合格して出世した高官たちが重要な官職を独占した。あらゆる意味で、朝鮮王朝の政治は官僚たちが担っていたのである。

文=康 熙奉(カン・ヒボン)

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