俳優キム・ナムギルが「2022 SBS演技大賞」の大賞を受賞した『悪の心を読む者たち』が、TSUTAYA先行でDVDレンタル中、DVD-BOX1を発売、各動画配信サービスにてレンタル配信中だ。
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それを記念し、キム・ナムギルのオフィシャルインタビューが公開された。
「みんなで一緒に作り上げた作品が認められたようで、どんな時よりもうれしかったです。『悪の心を読む者たち』はいつも以上にありがたく思っている方が多い作品です。2022年1月に放送したドラマを年末まで忘れず愛してくださった全員の方に感謝しています。 被害者とその家族だけを考えようと思う心で作品に臨みました。いつも本質的な悩みを抱かせてくれるパク・ボラム監督、原作があるにも関わらずそれが思い出せないくらい素晴らしい文章を書いてくれたソル・イナ作家、およびすべての俳優とスタッフたちに感謝を申し上げたいです。
そして『悪の心を読む者たち』が完成できたのは、凶悪犯たちを演じてくれた俳優たちの努力があったからこそだと思っています。悪役を演じるのは簡単なことではないですが、俳優という名の下にためらうことなく、最高の演技を見せてくれた俳優たちに感謝しています。彼らを見ながら、「演技は有名税でするものではない」「韓国には良い俳優たちが本当に多いんだな」と感じましたし、「いつも謙遜しなければならない」と思いました。
また、以前の事件たちがトラウマとして残り、お辛いと思いますが、完成度が高い作品のために現場でたくさんの助言をくださったクォン・イルヨン教授、韓国にも科学捜査が必ず必要だと訴え、科学捜査隊を作るうえで一助となったユン・ウェチュルさん、お二人が歩んできた道に深い感謝と心から尊敬を表します。最後に僕たちの生命と安全のために昼夜問わず尽力してくださる警察の方々と、見えないところで悪の心を読むために努力してくださっている全国のプロファイラーの方にこの賞を捧げます」
「ソン・ハヨンとしてではなく、キム・ナムギルとして犯罪者たちと対峙する状況だったら、多分僕は怒りで我を忘れて無慈悲な行動をするか、怖くて逃げていると思います。
当時、悪役を演じた俳優たちがたくさん悩んだと聞きました。その中でも、家庭がある俳優もいるし、子供がいる俳優もいたので、悪役を演じるのは簡単ではなかったと思いますが、俳優という名の下で、人物を表現するために犯罪者の心情とどのようにして行動を表現するかに対して悩んでくれて、今でも本当にありがたいと感じますし、良い俳優たちだということを確認しました。作品を通して韓国に良い俳優たちが多いということを再認識しました」
「『熱血司祭』でご一緒したパク・ボラム監督に、メイン監督で携わる作品ができたら出演するという約束をしました。その作品が実在する人物の話だということが興味深かったですし、実際にあった殺人事件を背景に制作されるというところが魅力的でした。しかし、実際に起きた事件をベースにしているので、実在の被害者の家族にとって更なる被害や傷にならないかが心配でした。そういった意味で犯罪者に事情というものを作らせるなということを常に念頭に置いて作品に臨みました」
ソ「ン・ハヨンがドラマの背景である1990年代に韓国で第1号のプロファイラーとして成長する過程が魅力的だと感じました」
「時代が変わり、変化すればするほど、犯罪も変わり、変化するということは事実ですが、連続犯罪である「連続殺人」と「連続性的暴行」、「連続放火」これらの3種の事件の犯罪者たちは時代が変わっても、その中で進化し学習するそうです。そして連続犯罪者たちの、大部分は犯罪の原因を自分自身ではなく、他人や世の中もしくは「他人のせい」にするということです。同じ状況でも健康的で社会的な関係を結んでいて、誠実に生きている人々がもっと多いということを僕たちは忘れてはならないですね」
「連続殺人魔に対する感情が同化しないように、犯罪者たちを理解はしてもいいけれど、受け入れはしないこと、事件に対して、客観的な観点で見つめ、事実だけをお見せしようと努力しました」
「ケースバイケースだと思います。対象、時期、タイミングによって違うので、共感能力は相対的だと思います」
「全ての事件をもう少し客観化して見ようとする部分は似ていると思います。そして、何よりも自分を客観化する気質は似ていると思いました」
「チン・ソンギュさんとは息がとてもよく合いました。以前、少しだけある作品で共演したことがあります。演技もお上手ですし、素敵な人柄の俳優です。一喜一憂せず、いつもひたむきな姿勢で作品に臨む俳優だと思います。現場では明るいエネルギーで現場を楽しい雰囲気にしてくれるんです」
「ソン・ハヨンがク・ヨンチュンとの接見後に、苦しみながら「なぜ、俺を?」と聞くシーンがあります。ソン・ハヨンにとって一番人間的なセリフだと思いました。ソン・ハヨンも犯罪者もみんな人間です。机一つを間に置いて、刑事と犯罪者としてではなく、面談者と被面談者として会わなければならない本人の存在の本質に対する苦悩が込められたセリフだと思います。この一文が、ソン・ハヨンが「プロファイラー ソン・ハヨン」として生きて行く自分の誓いだと考えました。
また、ソン・ハヨン役を演技する僕にとっても最後の撮影まで途切れることなく投げかけた質問でした。『なぜ、俺を?』暮らしながら遭遇する全ての物事は本人の意思で選択し、決定することが生活であり人生であると思います。そんな側面から犯罪者も同じように自身の意思で起こす事件であるため、このシーンが、これら全てのことに通ずるメッセージではないかと思っています」
「『悪の心を読む者たち』はある意味、大衆的ではなく興行性がないものをテーマにしている作品ともいえます。けれど、このような作品もうまく制作されれば認められるということが確認されましたし、自信にもなった作品として残ったことがうれしいです。俳優として少しだけ成熟した演技をお見せできたように思い、さらに意味深いものになりました。
「『悪の心を読む者たち』出演俳優たちの演技に集中して見ると、さらに魅力的な作品として見ることができます。同じ時代を生きる視聴者たちも現実で犯罪に直面した時、どう対処しなければならないか、一度考えてみるきっかけになる作品でもあります。そして僕たちが世の中を、人をもう少し温かい視線で見つめてあげられたら、こんな極端な状況まで追い詰めることなく、穏やかになれるのかと、口火を切る作品として余韻を残すことができると思います」
「良い作品を探すことに時間の多くを過ごしています。これが趣味というよりは、今後僕がどんな作品に出演するか、すごく悩んでいます」
「以前のようにこれからは日本に行って皆さんとお会いしたいですし、また、韓国でも良い作品と良い演技を通して皆さんにお会いできたらと思います。この時代を一緒によりよく生きて行くためにいつも健康で幸せでいてくれたらうれしいです」
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