今から28年前のことだ。韓国経済が破綻し、財閥企業が次々に倒産する事態となった。それが1997年の「IMF危機」である。
韓国ドラマでも、この出来事がよく取り上げられている。たとえば、『二十五、二十一』や『おつかれさま』が特に重大事件として描いていた。間違いなく、「IMF危機」は韓国にとって悪夢であり悪影響の象徴だったのだ。
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そこで、具体的に「IMF危機」について説明していこう。
1997年になってアジア各国を襲った通貨危機は、ついに韓国に波及してしまい、業績がよくなかった大手企業がどんどん倒産した。
それにつれて、韓国ウォンが大幅に下落してしまった。その事態に呼応するように、外国人投資家がこぞって株式を売却した。そのあおりを受けて、韓国の外貨準備高が一気に底をついてしまった。
韓国政府は大いにあせった。結果的に、IMF(国際通貨基金)に緊急融資を要請せざるをえなくなった。
そうした韓国の深刻な不況を調査したIMFは、すかさず大幅な緊急融資を決定した。それだけではない。世界的な開発銀行が韓国に融資を行うようになり、かろうじて国家破産を免れることができた。
それでも楽観は許されなかった。IMFが融資の見返りとして実効力のある経済改革案を韓国政府に突き付けた。それによって、さらなる企業倒産が続出し、街には失業者があふれる状況となった。これが、「IMF危機」の全貌だ。
こうした世相を『二十五、二十一』が序盤で描写しており、ナム・ジュヒョクが演じるペク・イジンの父親もまさに「IMF危機」で破産してしまった。
それによって、学生のペク・イジンのところにまで借金取りが押し寄せて、彼はとことん苦労した。また、『おつかれさま』のクムミョン(IU)も「IMF危機」によって仕事がうまくいかなくなってしまった。
このように、『二十五、二十一』や『おつかれさま』では「IMF危機」で重要な登場人物が苦労する展開になっていた。それほど、韓国にとっての「IMF危機」は人々の生活を一変させる悲劇であった。
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