キム・ジフンが回を重ねるごとに存在感を増し、ドラマ『鬼宮』の没入感を一層高めている。彼は、SBSドラマ『鬼宮』で、王家を脅かす“八尺鬼”の正体と悪の根源を突き止めようとする王イ・ジョンを演じ、圧倒的なカリスマ性で視聴者を魅了した。
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特にイ・ジョンは、カンチョル(演者ユク・ソンジェ)やヨリ(演者キム・ジヨン)との関係性の中で内面的な変化を迎え、キム・ジフンの巧みな演技の緩急が物語に深みを与えている。
予測不可能な展開の中でキャラクターの揺れ動く感情を緻密に描写し、イジョンの物語に説得力を持たせた。
祖母ノプドク(演者キル・ヘヨン)が王家の騒動に巻き込まれて命を落としたことを知ったヨリに対し、これまで黙っていた理由を語り、王としての宿命を静かに受け入れる場面は、イ・ジョンへの同情心すら呼び起こすほどだった。
複雑に絡み合う状況の中でも、人物の内面を繊細に表現するキム・ジフンの演技は、視線を離せない魅力を放っていた。また、恋に悩むカンチョルに男として真剣な助言を送るシーンでは、ほのかなときめきを感じさせた。
これまで苦楽を共にしてきたカンチョルに対し、イ・ジョンは真心からの言葉を投げかけ、ヨリと恋人関係になった彼の幸せな姿に複雑な思いをのぞかせる。
大切な臣下ユンガプ(演者ユク・ソンジェ)の不在により、素直に喜べない心情がにじみ出た。
キム・ジフンはキャラクターの多面的な一面を丁寧に描き出し、立体的な人物像を作り上げた。その没入感あふれる演技は、視聴者の感情まで引き込んでいる。このように『鬼宮』は、キム・ジフンの卓越した演技力に支えられ、目が離せない展開を続けている。
八尺鬼を祓うために積極的に動き始めたイジョンは、自らの力でカンチョルとヨリを救い出し、外祖父である領議政キム・ボンイン(演者ソン・ビョンホ)や大妃(演者ハン・スヨン)の動向にも目を光らせ、物語に緊張感を与えている。ヨリを拉致しながらもシラを切る盲目のプンサン(演者キム・サンホ)との対峙シーンでは、手に汗握る迫力が画面を支配した。
とりわけ、キム・ジフンの演技は、飄々とした軽妙さと鋭さを自在に行き来する表情の芝居、緻密なセリフのトーンコントロール、さらに努力の結晶であるアクションの融合によって、常に新鮮な驚きを提供している。
視聴者に深い余韻を残すキム・ジフンの熱演は、毎週金・土曜の夜9時55分より放送されるSBSドラマ『鬼宮』で堪能できる。
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