『鬼宮』が各種視聴率指標を次々と塗り替え、日々人気を拡大するなか、劇中に登場する個性豊かな鬼たちが、ドラマのもう1つの見どころとして注目を集めている。
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SBSドラマ『鬼宮』は、巫女でありながら霊媒の宿命を拒むヒロイン・ヨリと、彼女の初恋相手ユンガプの体に閉じ込められたイムギ・カンチョリが、王家への怨みを抱く怪物“八尺鬼”と対峙し、身体と魂が複雑に絡み合う肉体争奪ファンタジーロマンスだ。
ニールセンコリアによると、最高視聴率11.3%を記録し、回を重ねるごとに自己最高スコアを更新。さらに4週連続同時間帯視聴率1位、週間ミニシリーズ部門でも1位を独占している。
加えて、OTTコンテンツ統合検索プラットフォーム“キノライツ”が発表した5月第2週の統合コンテンツランキングでも、ドラマ、映画、バラエティを含むすべてのコンテンツの中で1位に輝き、まさに破竹の勢いである。
『鬼宮』は、SBSが2025年に唯一送り出すファンタジー時代劇として注目を浴び、龍の憑依という斬新な題材を皮切りに、ユク・ソンジェ(カンチョリ/ユンガプ役)、キム・ジヨン(ヨリ役)、キム・ジフン(イジョン役)など俳優たちの神がかったキャラクター表現、ユク・ソンジェとキム・ジヨンのときめくロマンス、そして王宮を舞台にした緊迫のミステリー抗争と、どれも高い評価を得ている。
中でも、作品の魅力を引き立てているのが、韓国伝統の鬼たちをモチーフにした多彩なキャラクターたちだ。
『鬼宮』では、メインの“八尺鬼”だけでなく、“片足鬼”“数殺鬼”“夜光鬼”など、バラエティに富んだ伝統の鬼たちが登場し、視聴者に新鮮な驚きを与えている。特筆すべきは、これらの鬼たちを単なるホラーの脅威や恐怖の存在ではなく、ヒューマニズムを持った存在として描いている点だ。
例えば、中宮殿の井戸に住む“数殺鬼”のオクイム(演者ソン・スイ)は、放蕩者のヨンイン大君(演者キム・ソンビン)に辱めを受け、自ら命を絶った悲しい過去を持つ。しかしヨリの助けで深い怨みを解き、悪鬼に堕ちる運命から救われた。
怨みが晴れるにつれて、生前の美しい姿に戻っていく様子が細かく描かれ、視聴者からは“数殺鬼お姉さん”の愛称で親しまれ、彼女の成仏を願う声が広がっている。
また、“夜光鬼”(演者パク・ダオン)は、自らを恐ろしい鬼と称しながらも、かわいらしい幼い姿で登場し、多くの叔母・叔父ファンを生み出し、作品のシーンスティーラーとして活躍。
さらに、娘を助けようとして水死した別の“数殺鬼”のマクトル(演者キム・ジュンウォン)は、熱い父性愛で視聴者の涙腺を刺激した。
ユン・ソンシク監督は放送前、「鬼を恐怖や忌避の対象ではなく、哀れみ、怨みを解いてあげるべき存在として描きたかった。鬼もまた、生前は人間であり、切実な物語を持つ人格だ。視聴者がより共感できるようストーリーを組み、表現方法もリアル志向にした。同じ人間であることを伝えたかった」と語っていた。
その言葉どおり、視聴者の鬼たちへの共感と愛着は決して偶然ではないのだ。
このように、従来にはない“親しみやすい鬼”という斬新なアプローチで鬼ファンタジーというジャンルに新風を吹き込んでいる『鬼宮』が、今後どのような記録を打ち立てるのか、目が離せない。
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