カメオ出演も豪華なDisney+新作『ナインパズル』制作発表会の様子「普通の推理劇とは違った楽しさを」

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ひと味違う推理スリラー『ナインパズル』が、まもなく配信開始を迎える。

ソウル・鍾路区のJWマリオット東大門スクエアにて、Disney+オリジナルシリーズ『ナインパズル』の制作発表会が行われた。

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進行はパク・キョンリムが務め、主演のキム・ダミ、ソン・ソック、キム・ソンギュン、ヒョン・ボンシク、そしてユン・ジョンビン監督が出席した。

『ナインパズル』は、10年前の未解決事件の唯一の目撃者であり、現在はプロファイラーとなったユン・イナ(演者キム・ダミ)と、そんな彼女をいまだに容疑者として疑い続ける強力班の刑事ハンセム(演者ソン・ソック)が、謎めいたパズルのピースと共に再び始まった連続殺人事件の真相を追う推理スリラーである。

とりわけ注目を集めているのは、『群盗』『悪いやつら』、Netflixオリジナル『ナルコの神』などで知られるユン・ジョンビン監督の最新作である点だ。

ソン・ソックとキム・ダミ
ユン・ジョンビン監督

この日、ユン監督は『ナインパズル』について「基本的には推理劇で、個性的な2人のキャラクターが連続殺人事件の犯人とその背後に潜む真実を暴いていく物語」と説明した。

キャスティング秘話にも触れ、キム・ダミについては次のように語った。

「初めて脚本を読んだ時から、イナというキャラクターがとても独特だと感じた。率直でストレート、感情表現も激しい人物だけど、誰が演じたらこのキャラが憎たらしく見えずに済むかを最初に考えた。キム・ダミさんが持つ健康的なエネルギーなら、イナの行動も嫌われずに、むしろユニークな存在として受け入れられるのではないかと思ってオファーした」

実際の仕上がりについては「奇妙だけど愛らしいキャラクターに仕上がったと思う」と自信を見せた。

さらに撮影中の裏話として「私は作品ごとに俳優たちと食事をしながらコミュニケーションを深めるスタイルだが、今回は苦労した。ソックさんもボンシクさんもお酒が飲めず、ダミさんは極端なインドア派。だから食事会がほとんどできず、私も大変だった。結局、ほとんどカカオトークでやり取りした」と笑いを誘ったのだった。

「ダミさんもトークでたくさん質問してくれたし、ボンシクさんもカカオで質問してきた。ケミ(相性)はほぼカカオトークで作ったと言ってもいい」と明かし、会場を和ませた。

ソン・ソック

ユン・ジョンビン監督は、「最初に台本を読んだとき、とても引き込まれる内容だった。すらすらと読めたのだが、読み終えた瞬間に頭に浮かんだのは『これは現実で本当に起こりうることなのか?』という疑問だった。同じ文脈で、メインキャラクターであるイナとハンセムも非常にユニークな存在で、こんな人物たちが現実にいるのか?という問いが頭をよぎった。結論として、これをリアリズムの観点で見せてしまうと、視聴者が戸惑うかもしれないと感じた。そこで、作品全体のトーンを、現実と非現実の境界にある、いわばマンガ的な世界観として設定しようと決めた。だから、美術や衣装など様々な要素において、現実とは距離を置いた世界であることを序盤から観客に伝える必要があると考え、その方向で演出を進めた」と演出ポイントを語っていた。

さらに、「最も神経を使ったのは、作品のテーマを伝えるために、小道具や空間に意味を込めることだった。次に、一般的なスリラー作品は重厚で現実感あるトーンで描かれることが多いが、今回はあえてそうではなく、可愛らしさを意識して演出した。登場人物の個性も際立っていて、どうしても“マンガ的だ”という表現を使わざるを得なかった」と付け加えた。

また、豪華な特別出演陣についても触れ、「各話に登場するキャラクターが印象に残らない俳優では、ほんの一瞬の登場でもすぐに忘れられてしまう。だからこそ、存在感もあり、演技力も備えた俳優が必要だった。しかしキャラクター数が多くて、“これは大変だ”と思い、自分の人脈を総動員した。電話をかけては食事の場を設け、出演をお願いした。私の20年に及ぶ映画人生の人脈をすべて投入したと言っても過言ではない。特にチ・ジニ先輩の場合は、ソン・ソックとの縁でキャスティングが実現した。私ははっきりと“お願いしたら見返りがあるぞ。覚悟して引き受けろ”と言った」と笑いながら明かした。

キム・ダミ

主演のキム・ダミは出演を決めた理由について、次のように話した。

「最初にシナリオを読んだ時、続きがとても気になって、休む間もなく一気に読み進めてしまった。『犯人は誰なんだろう?』という好奇心と面白さが強く感じられた。また、キャラクターが独特なプロファイラーという設定で、演技するうえでも新たな挑戦になると思った」

自身が演じるキャラクターについては、「10年前、叔父が殺人事件に巻き込まれ、その事件を目撃した唯一の証人であり、同時に容疑者でもあった。その時の衝撃で、今のイナは当時の記憶を失っている。キャラクターを作り込む際、その時代で時間が止まってしまったような人物像を意識しながら演じた。現在はプロファイラーとして活動しているが、新たなパズルが登場し、協力しながら事件の真相を追っていく」と説明したのだった。

演技のポイントについては、「あの時代で止まってしまった、子どものような一面を表現したかった。正直で、感情のまま行動してしまい、周囲には自己中心的に映るかもしれない。でも、その性格の裏には脆さや痛みを抱えているキャラクターとして見せたかった」と述べた。

さらに「現代のイナと過去のイナ、プロファイラーとしての顔と普段の顔は違って見えるかもしれない、と意識して演じた。現在のイナは子どもっぽく、プロファイラーとしてのイナは冷静で鋭い印象を与えたいと思い、スイッチが入る瞬間を表現しようと特に注意を払った。既存のプロファイラー像をなぞるのではなく、“イナならではの方法を見せたい”と考えた。セリフも多いので、手の動きを増やす、セリフのリズムを工夫するなど、さまざまなアプローチを試みた」と語った。

キム・ソンギュン

ソン・ソックとの共演についても語った。

「今回が初めての共演だったが、ソックさんが先に気さくに接してくれた。作品についてもたくさん話し合ったし、コミュニケーションを大切にしようと言ってくれたので、自然と頼れるようになり、いろいろと話すようになった。現場では2人で向き合うシーンが多かったので、その分いろんな話をしながら楽しく撮影できた」

これに対し、ソン・ソックは「演技の呼吸ももちろん重要だけど、それ以上に、これほどジャンル色の強い作品は自分にとっても初めてだったし、なによりユン・ジョンビン監督の大ファンだったから、とても緊張して撮影に臨んだ。だからこそ、頼れる存在が必要だった。たくさん質問もしたし、キム・ダミと僕は性格的に似たところがあると感じた。Iタイプ(内向型)だし、あっさりしているから、余計な誤解も生まれないし、本当にいいパートナーになれると思った。すごく助けられた」と述べ、現場の温かい雰囲気を伝えたのだった。

また、ソン・ソックは「出演を決めた最大の理由は、シナリオもそうだが、何より昔からユン・ジョンビン監督の熱烈なファンだったことだ。オファーをもらったときは、個人的に本当に光栄だった」と明かした。

彼が演じるキャラクターについては次のように語った。

「一言で言えば、執念深い刑事だ。10年間、自分だけが解決できなかった事件に執着している。そのせいで昇進もできなかった。劇中ではニット帽をかぶっているが、いつからそうなったのか自分でも分からない。ただ、普段から好きでよくかぶっているし、やってみると面白そうだと感じた。刑事がビーニー帽をかぶるのは違和感があるかもしれないが、監督も実際に調査してくれて、刑事の服装規定に違反しないことが分かり、提案してくれた。最初は数回だけかと思ったが、演技するうちに役作りにも役立つので、そのまま使い続けることになった」

ヒョン・ボンシク

イナとの関係については「その関係性をどう表現するかが一番の課題だった。同僚でも、仲の良い兄妹でもなく、敵同士でもない。そのどれでもない微妙な距離感で、普通では経験しにくい関係性だ。だから途中からはストレスを感じず、想像力に任せて、自分がやることが正解だと思って演じた。ダミもたくさん助けてくれたし、アイデアもひらめいて、掛け合いが楽しくて、どこか可愛らしさもあった」と付け加えたのだった。

さらに「例えばリアルな推理ものだったら、寡黙で真面目に演じただろうけど、僕はそこからもう一歩踏み込みたかった。軽い、可愛いといった単純なものではなく、キャラクターに意外性を持たせたかった。どうすればいいか考えた時、僕とダミの間にある自然なケミ(相性)を生かさない手はないと思った。それを生かさないのは損失だ。僕たちだからこそ生まれるケミストリーがあり、それが可愛らしくて、今の視聴者のトレンドにも合っていると思った。だからこそ、型にはまらず自然に新しい姿や関係性を引き出すことができた」と語っていた。

キム・ソンギュンは、ハン・セムやチーム全員から尊敬される模範的なソウル漢江警察署強力2チームのチーム長ヤン・ジョンホを演じる。

彼は「ずっと思っていたことだが、監督とは『悪いやつら』以来、13年ぶりに現場で再会した。撮影したのは2011年だった。それから『群盗』もあったが、私はあまり現場に行かなかった。10年ぶりに監督と再会できたことが大きな意味があり、感激の毎日だった。さらに、脚本も素晴らしく、大きな役をいただいて本当にありがたかった」と述べた。

Disney+『ナインパズル』制作発表会の出演者たち

キム・ソンギュンは自身が演じるキャラクターについて、「自分の仕事に対して強い使命感を持ち、犯罪被害者の葬儀にも訪れて弔う、原則主義に忠実な、面白みのない正直者だ」と説明した。

しかし、そんなキャラクターに「意外な一面があるのか?」という質問には、「本作は推理劇なので詳しくは言えない。ここではノーコメントにしておく」と含みを持たせ、観客の好奇心を刺激したのである。

ヒョン・ボンシクはソウル漢江警察署・強行犯2課の末っ子刑事チェ・サンを演じる。ヒョン・ボンシクは「脚本をとても引き込まれるように読んだし、監督から提案された末っ子刑事役は、これまでずっと班長役ばかりやってきた自分にとって、末っ子になれるのが嬉しかった」とユーモアを交えながら語った。

さらに「MZ世代力があふれる刑事だ。凶悪犯をバリバリ捕まえるカッコいい刑事になりたいけれど、現実はCCTVのモニターばかり見る典型的な末っ子役。ワークライフバランスも大事にしたいタイプだ」とキャラクターを紹介し、「普段からキム・ソンギュン兄さんも監督も、僕のことを“MZ世代”と言っていて、そんな姿を生かそうと頑張った」と付け加えた。

また、先に『D.P.-脱走兵追跡官-』で共演経験のあるソン・ソックは、今回末っ子刑事として再び顔を合わせたヒョン・ボンシクについて「可愛い」と一言。

続けて、「軍隊の時なら上下関係がはっきりしているが、社会に出ればどう転ぶかわからない。彼もハッとしたんじゃないかな。そのバツの悪さをごまかそうとして、わざと可愛いふりをしてるんじゃないか」と冗談を飛ばし、現場を笑わせたのだった。

さらにヒョン・ボンシクは「今回の撮影は前作を一緒にやったメンバーが多かったので、本当に楽しかった。撮影現場の雰囲気も和気あいあいとしていて、撮影以外ではよくふざけたりして、幸せな現場だった」と撮影秘話を明かし、温かいムードを醸し出した。
最後に、ソン・ソックは「ぜひネタバレには気をつけて、1話から最終話まで、犯人は誰かを推理しながら楽しんでいただきたい。私たちなりに全力を尽くしたので、ぜひご覧いただけたら」と呼びかけ、ヒョン・ボンシクも「普通の推理劇とは違った楽しさをお届けします」と視聴を促した。

なお、『ナインパズル』はDisney+にて5月21日に初公開予定である。

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