SBS新ドラマ『鬼宮』の脚本を手がけたユン・スジョンが、主演俳優であるユク・ソンジェ、キム・ジヨン、キム・ジフンの熱演に対して「最高の満足感を得た」と語り、初回放送への期待感を一層高めた。
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『鬼宮』は、4月18日(金)夜9時50分から『埋もれた心』の後続としてSBSで放送開始となる新作ドラマである。
霊媒の運命を拒む巫女ヨリと、彼女の初恋相手ユンガプの体に閉じ込められたイムギ・カンチョリが、王家に恨みを抱く“八尺鬼”と遭遇し、身体と魂が複雑に絡み合うことになる“肉体争奪ファンタジーロマンチックコメディ”だ。
『哲仁王后~俺がクイーン⁉~』『最高です!スンシンちゃん』『カクシタル』『大祚榮 -テジョヨン-』などを手がけ、“見れば信頼できる”演出家として定評のあるユン・ソンシク監督が、『王の顔』『傲慢と偏見』を共同執筆したユン・スジョン脚本家とタッグを組み、さらに“新鮮な演技派の組み合わせ”として注目を集めるユク・ソンジェ(ユンガプ/カンチョリ役)、キム・ジヨン(ヨリ役)、キム・ジフン(イジョン役)が共演することで、大きな話題を呼んでいる。
ユン作家は『鬼宮』の誕生背景について、次のように語っている。
「初期のアイデアは、共同執筆として参加していた『王の顔』の制作中に得た。資料を見ているうちに“宮中には恨みを抱いた幽霊が多いに違いない”という着想が浮かんだ。一行のアイデアを大切に温め続け、それが約5年前に『鬼宮』の企画を始める出発点となった」
また、「“イムギと巫女の肉体争奪・嫌関係ロマンス”という設定は、オカルト要素を含む時代劇をどうすれば大衆的に面白く伝えられるかを模索する中で生まれた」と補足し、視聴者の好奇心を刺激したのである。
本作『鬼宮』は、“嫌関係ロマコメ”から宮中の権力闘争、さらには除霊ファンタジーに至るまで、多様なジャンルが盛り込まれた作品である。
ユン作家は「各ジャンルのバランスをいかに調和よく保つかに最も神経を使った。特にロマコメとオカルトは水と油のように混ざりにくいジャンルだが、この2つを違和感なく緊密に繋げる構造を作ることが企画初期の最大の目標だった」と明かしている。
さらに彼女は、イムギ・カンチョリをはじめ、劇中に登場する“一足鬼”、“水箭鬼”などの妖怪や霊的存在についても徹底的に調査した過程を語った。
「個人的に資料の行間から隠された物語を紡いでいく過程が非常に好きである。参考にした書籍や映画は無数にあるが、代表的には“於于野譚”“星湖僿說”“天倪録”といった古典から第一次的な着想を得た。特に“於于野譚”にある“身の丈が八尺に達する八尺鬼という鬼が宮殿にいた”という一節を読んでから、具体的な物語として組み立て始めた」と述べたのだった。
加えて、「ドキュメンタリー映画『霊媒−生者と死者の和解』『その間で』『萬神』、そしてキム・グムファ万神師の自伝などを通して巫俗(ムーダン)に関する基本的な理解を深め、ヨリの過去やキャラクター作りに役立てた。そのほかにも、ローレン・ケンダルの『巫女、女性、神霊たち』のような書籍や、伝統文化学校の授業などからも多くのインスピレーションを受けた」と明かしており、ドラマでビジュアル化される“K-妖怪”たちの世界観にも注目が集まる。
一方でユン作家は、ユンガプ(カンチョリ)とヨリというキャラクターについて、「演じるのが非常に難しい人物たちである。ユンガプ(カンチョリ)は1人2役であり、コメディやアクションだけでなく、深い感情演技も求められる。ヨリもまた、悪霊と対峙するヒーロー的なカリスマと、ロマコメにふさわしい愛らしさを兼ね備えねばならない。編集版を見たが、ユク・ソンジェとキム・ジヨンの両名が本当に完璧に演じ切っていた」と満足感をにじませたのだった。
続けて、「ユク・ソンジェの細かいアドリブやコミカルな演技には思わず吹き出してしまった。個人的には、コミカルなシーンだけでなく、悪神としての冷たい眼差しの演技も本当に良かった。演技の幅が広く、今後がますます楽しみな俳優だと思う。キム・ジヨンの目には深みがあってとても魅力的だった。多くの悲しみを抱えたキャラクターの過去や心の内を、目の演技だけで見事に表現していて、見ながら思わず感嘆してしまった。実際に会うととても華奢で繊細な印象の女優なのに、画面の中では強さに満ちた姿で圧倒された」と語っていた。
さらに、「以前、監督が“この2人の相性がとても良くて、ずっと一緒にいる姿を画面で見ていたくなる』とおっしゃっていたが、自分もまったく同感だった。2人が一緒に作り上げたシーンは本当に愛おしく、美しかった」と述べ、主演2人の熱演に対する期待を高めた。
一方、キム・ジフンについては「キャスティングの知らせを受けてから、全体の物語の中で王の比重を増やした。そして、演技面については一切不安なく、安心して脚本を書くことができた」と深い信頼を示した。
加えて、「最終日の撮影現場を訪ねたとき、キム・ジフンさんは疲れ切っていて、かすれた声で『出し切りました』とおっしゃっていた。物語後半では王イ・ジョンの激しい感情を表現するシーンが多く登場するが、それがどのように仕上がっているのか本当に楽しみだ」と語り、視聴者の期待を煽っていた。
また、ユン・ソンシク監督についても「アクションシーンの難易度が高く、さまざまなジャンルが混ざった作品だったこともあり、現場は本当に大変だったと聞いている。撮影期間中は猛暑や寒波まで続き、とても心配だった。それでもユン監督は常に『脚本が面白い』と言ってくださり、自分が描きたかった物語の方向性を最後まで信じて支えてくださった。監督とのミーティングを通じて、不足していた脚本もさらに補強できたし、たくさん頼りにしていた」と感謝の気持ちを語ったのだった。
さらに、「『鬼宮』は企画初期から最終稿を仕上げる瞬間まで関わったすべての方が、それぞれのポジションで卓越した技術と誠実さを持ち合わせた方々で、しかも皆さんとても紳士的だった。“どうしてこんなに完璧なチームになるのか? 作品の性質がこうだからご先祖様が助けてくれているのか?”とさえ思った。素晴らしい方々と出会い、共に作品を作れたことに心から感謝している」と話し、チームワークの良さを誇った。
最後に脚本家のユン氏は、「『鬼宮』は自分にとって本当に久しぶりのテレビ作品であり、長い時間をかけて準備してきた作品でもあるので、とてもワクワクし、また緊張している。いまだに自分の脚本に100%満足しているとは言えないが、後悔のないように全力で執筆した。視聴者の皆さんにも、自分と制作陣が心を込めて作り上げたこの作品を楽しんでもらえたら嬉しい」と、初回放送を前にした率直な心境を明かした。
“ドラマ王国”と呼ばれるSBSが2025年に唯一送り出すファンタジー時代劇ロマンティックコメディ『鬼宮』は、4月18日(金)夜9時50分より初回放送される予定である。
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