ヒョンビンという俳優の懐の広さには本当に感心してしまう。彼はまさに俳優になるべくして生まれた「素質と行動力」を持っている。
そんなヒョンビンは2003年にドラマ『ボディガード』でデビューしたが、なんといっても世間に広く知り渡ったのは、2005年に大ヒットした『私の名前はキム・サムスン』のおかげだった。
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このドラマでヒョンビンはクールで我が強いレストランオーナーを演じて、史上最高とも称される傑作ラブコメの主軸を担った。彼は一気に大ブレイクして、一番有望な韓流若手スターとしてアジア中で人気を獲得した。
以来、彼は常に新しい役に挑戦してきた。その成果とも言えるのが2010年に大ヒットした『シークレット・ガーデン』だ。これは主役2人の男女の精神が入れ替わるというファンタジードラマであり、ヒョンビンは女性の仕草を可笑しく再現していた。彼にとっては大きなチャレンジだったが、見事に成功させた。
その後ヒョンビンは兵役に就いたのだが、なんと韓国軍で一番訓練が厳しいと言われる海兵隊に自ら志願した。案の定、あまりに厳しい訓練で満身創痍となったが、最後までやり抜くことで彼は自分のキャリアに新しい頂上を築いた。
除隊後に挑んだ映画が『王の涙―イ・サンの決断―』。歴史的に有名な22代王イ・サンを演じて時代劇に新風をもたらした。特に、自ら激しいアクションを見せて、軍隊で培った体力を存分に発揮した。
そして、『愛の不時着』である。北朝鮮の律儀な軍人に扮して、ソン・イェジンと美しいラブロマンスを繰り広げた。それはドラマだけの世界ではなく、プライベートでも彼女と結婚して幸せな家庭を築いた。以降も、ヒョンビンの俳優魂はますます燃えあがり、映画『ハルビン』に主演して、厳しい歴史上の出来事をシリアスに演じた。
この映画は2024年12月24日に公開されてから大ヒットを記録し、ヒョンビンの名をさらに高めている。
気がつけば、『私の名前はキム・サムスン』から20年が経過したが、ヒョンビンは今も全力疾走を続けている。
文＝康 熙奉（カン・ヒボン）
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