9月28日に閉幕した舞台『エンジェルス・イン・アメリカ』で性的少数者のプライアー・ウォルター役を務めた俳優ユ・スンホが、演技変身に成功した。
『エンジェルス・イン・アメリカ』は、1980年代のアメリカを舞台に、人種、政治、宗教、性向などを理由に社会から疎外された人々の物語を約200分にわたって描く舞台だ。
ユ・スンホは、恋人と別れた後、不治の病にかかってやつれていくプライアー・ウォルターを切実に表現し、多くの「ユプライアー推し」を生み出した。
デビュー以来、初めて舞台に挑んだユ・スンホ。天使の呼びかけで未知の世界へ手を差し出すプライアーの姿のように、彼自身も『エンジェルス・イン・アメリカ』を通じて新たな挑戦の翼を広げ、演技の幅をさらに広げた。
紫色のシルクコートとミディアムウェーブのヘアスタイルで登場し、名門家出身のプライアーを華麗な外見で表現。
前作ドラマ『取引~友達を誘拐しました~』での姿とは対照的に、優雅な言葉遣いと洗練された衣装でキャラクターの品格と堂々たる姿を見事に演じ、観客の視線を引きつけた。
彼は稽古の時から黒いマニキュアを塗ったり、さまざまなアクセサリーを身につけることで役作りをしていた。上演中はマニキュアの色や柄を変えながら細部にまでこだわりを見せ、観客に視覚的な楽しさを提供している。
また、体重を6キロ減量し、病に苦しむプライアーの悲哀や惨めさを生々しく観客に届けた。繊細なジェスチャーと声で恋人との別れや闘病、恋しさの感情の波をきめ細かく描き、観客たちの胸をつまらせた。
ユ・スンホの熱演は、プライアーと恋人のルイス、ハーパーとジョセフの会話が交錯する第2幕9場で特に際立つ。
一緒に住んでいた家を去ろうとするルイスに対し、「愛?お前は愛が何か知ってるのか?俺たちは4年半も一緒に住んでいたんだ!」と泣き崩れるプライヤーの感情を愛憎混じりに表現するユ・スンホの熱演は、涙を禁じ得ないほどだった。
また、派手なメイクと紫のガウンで登場し、アンニュイな表情と声で夢の中のドラァグ・アーティストに扮し、劇の雰囲気を一新しながら新たな一面も披露している。
ユ・スンホは9月30日、所属事務所YGエンターテインメントを通じて千秋楽を迎えた感想を伝えた。
「これまで一緒に笑って泣きながら温かい関心とエネルギーを送ってくださった観客の皆さんのおかげで、ここまで走って来ることができた。最後まで深く悩み、真剣に練習し、素晴らしい舞台を一緒に作り上げてくれたスタッフや俳優の先輩、同僚のみなさんにも感謝している。弱い部分もあるけれど、芯の強いプライアーと過ごしたこの夏、多くの愛情をいただき、多くを学んだ貴重な時間だった。『エンジェルス・イン・アメリカ』の旅に共にしてくださったすべての方々に感謝を捧げる。みなさんのすべての瞬間に愛が満ちることを願っている」
(記事提供=OSEN)
■【写真】ユ・スンホ、瞬間的に惹かれた舞台について語る「新しい方法で演じる自由を知った」
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