ディズニープラスでも配信されているドラマ『マエストラ』で天才的な女性指揮者を演じるイ・ヨンエ。彼女のカリスマ性あふれる演技が話題になっているが、彼女の芸歴は本当に多彩で素晴らしいキャリアを誇っている。
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もともとイ・ヨンエは、中学生の頃から雑誌のモデルをしていたが、大学2年生のときに香港の大スターのアンディ・ラフが出演するチョコレートCMの相手役に起用された。さらに、韓国の大手化粧品のイメージキャラクターにも抜擢され、シンデレラガールとして韓国で特に有名な若手タレントになった。
そのときのキャッチフレーズが「酸素のような女性」。この言葉はあまりに有名になりすぎて、以後のイ・ヨンエに常に付いてまわるようになる。1993年にドラマ『お宅の夫はいかがですか』で女優としてデビュー。1996年にはペ・ヨンジュンとドラマ『パパ』でも共演し、しっかりと自分のポジションを固めていった。
しかし、彼女には常に負い目があった。CMタレントとして得た名声が常に先行していることが心に引っかかっていた。それでも出演依頼は多く、1996年には映画デビューを果たしたのだが、興行的に失敗し、イ・ヨンエは深い痛手を受けた。テレビから映画へステップアップするはずが、わずか一作で「映画の主役は無理」という烙印を押されてしまった。
以後、イ・ヨンエは再びテレビドラマに活路を見いだしていく。なにごとにも集中するタイプの彼女は、与えられた役に全精力を傾けて自分なりの新境地を開こうと努力した。その一つの到達点が、2000年のドラマ『火花』だった。
清楚な印象が強かったイ・ヨンエは、『火花』では愛に陥る激しい女性という特異な役を演じて評判になった。再びスクリーンに戻って主演した『JSA』が興行的にも大成功し、ようやく彼女は、心にくすぶっていたコンプレックスを払拭することができた。2001年には続けて『ラストプレゼント』『春の日は過ぎゆく』でも主役を務めた。
そのあとは『宮廷女官 チャングムの誓い』でも大成功してトップ女優の貫禄を示した。それから20年。イ・ヨンエは再び『マエストラ』で頂点に立つ存在になってきた。
文=康 熙奉(カン・ヒボン)
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