テレビ東京の韓流プレミアで放送中の『ポッサム~愛と運命を盗んだ男~』は、10月16日の第5話で衝撃的な出来事が起こった。クォン・ユリが扮するファイン翁主(オンジュ)が、人生を悲観するあまり身投げしてしまったのだ。
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彼女はなぜ自ら命を断とうとしたのか。
それは、悪女のキム・ゲシ(ソン・ソンミ)から「生きていたら害になる。死んでください」と残忍なことを言われたのがきっかけになっていた。
ファイン翁主は自分が置かれた状況をよく考えた。自分が生きていると、父である光海君(クァンヘグン)が不利になるという。誰よりも、国王としての安定を願っていたのが、娘のファイン翁主であった。
それゆえ、彼女はどうしても「自分が死ねば、みんなうまく収まる」と思い込んでしまった。思い詰めた末に、ついにファイン翁主が水の中に飛び込んだのだ。
幸いに、バウ(チョン・イル)に助けられた。バウの息子のチャドル(コ・ドンハ)も泣きながら「もう二度と死なないと約束して!」とファイン翁主に懇願した。それによって、彼女も新たに生き抜く決意を固めるようになった。
それにしても、チャドルの役割は本当に大きい。彼はまだ幼いのに、物事の道理をよくわきまえていて、子供心でも必死にバウとファイン翁主のことを気遣っている。
「本当に子供なの?」
そう思えるほど賢いのがチャドルなのである。
たとえば、バウとファイン翁主がケンカをしたときも、チャドルは仲介役として2人の間をとりもった。まさに、チャドルは大人顔負けの立場にもなれるのだ。
今後はチャドルが最良の潤滑油になってバウとファイン翁主の間を取り持っていくだろう。ファイン翁主も王女のブライトを捨てて、酒場で皿洗いをする覚悟も決めていた。そうやって生き抜いていく決心を固めたファイン翁主が頼もしい。
果たして、3人が本当の家族のように過ごす日が来るのだろうか。その際には、チャドルも子供ながら大きな役割を担っていくことだろう。
文=大地 康
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