テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』では、8月15日の第65話において苦悩するパク・テス(イ・ジョンス)の様子が描かれていた。彼を悩ましていたのは、上司の洪国栄(洪国栄)をめぐる問題であった。
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パク・テスにとって洪国栄は本当の恩人だ。ならず者だったパク・テスが一人前になって王宮で勤務することができるようになったのも、洪国栄のおかげであった。さらに、彼は様々な手柄を立てて洪国栄によって昇進し、高い役職を得ることができた。洪国栄がいなければ今のパク・テスはいなかった。
それだけにパク・テスは心から洪国栄を慕っていた。しかし、権力を得た後の洪国栄は変わってしまった。そのことで心を痛めていたパク・テス。それでも最後まで洪国栄を信じようと心に決めていた。ところが、孝懿(ヒョイ)王后がパク・テスを呼んで「洪国栄のことを報告してほしい」と頼んできた。
それはパク・テスにとって洪国栄への忠誠心を揺るがすものである。そのことで心の底から悩んだ。王妃の依頼だけにむげに断ることはできないのだが、自ら進んで密告するということだけは避けたかった。
それゆえ、孝懿王后に従うことをためらっていたのだが、むしろ洪国栄のほうが「孝懿王后を偵察して弱みを握ろうとしていること」を仲間から知らされた。それでパク・テスも覚悟を決めた。実際に洪国栄の跡をつけてみると、彼が会ったのは貞純(チョンスン)大妃であった。
貞純大妃はイ・サンの政敵であり、洪国栄が貞純大妃と密会をするというのはあってはならないことだ。そこで、パク・テスは洪国栄に直接話して「どなたとお会いになったのか」ということを真剣に尋ねた。
しかし、洪国栄は何も答えず「上司の言うことに黙って従え」と命令するばかりであった。こうなってしまってはパク・テスも洪国栄に従うことはできない。彼はイ・サンを守ることを大前提にしており、洪国栄の裏切りはとうてい許せないことだったのだ。
文=大地 康
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