テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』。8月10日にオンエアされた第62話において、最高のクライマックスを迎えたと言える。イ・ソジンが演じるイ・サンが、ついにハン・ジミンが扮するソン・ソンヨンを側室に迎えたのである。
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しかし、この慶事は多難だった。恵慶宮(ヘギョングン)が強烈に反対したからである。彼女がソンヨンを認めなかったのは、ソンヨンの身分がとても低かったからだ。その恵慶宮は、イ・サンの祖父であった英祖(ヨンジョ)の母が卑しい身分の出身であったことを特に強調していた。
それゆえに、「英祖がどれほど苦労したか」ということを恵慶宮はイ・サンに言って聞かせた。けれど、イ・サンはソンヨンを側室にする決意を変えなかった。ようやくソンヨン自身が側室になることを承諾してくれたのである。それだけに、母に逆らってでも愛する人を迎える覚悟を鮮明にしたのだ。
とはいえ、恵慶宮を説得するのは困難をきわめた。その際に頼りになったのが孝懿(ヒョイ)王后の存在だった。本来なら、王妃のほうがソンヨンの側室入りを反対しても不思議はなかった。イ・サンの心が完全にソンヨンに傾いてしまっていることを孝懿王后も認めたくなかったはずだ。
しかし、彼女は嫉妬心を絶対に出さなかった。「自分が子供を産めないのであれば、せめて殿下が愛する人が後継ぎを産んでくれればいい」と考えていたのだ。
ここまで優しい心情を持てるのだから、やはり孝懿王后は人間性が素晴らしい。そんな彼女はソンヨンを呼んで、華やかな装飾品を贈った。
感激したソンヨン。「誠心誠意、殿下にお仕えいたします」とソンヨンは孝懿王后に誓った。こうして、イ・サンがソンヨンを側室に迎える嘉礼(王族の婚礼の儀式)が行なわれた。その後、寝所で初夜を迎えた2人。夢にまで見た幸せな日々が始まったのである。
それでも、恵慶宮の猛反対は強硬に続いた。果たして、イ・サンは母の許しをどのように得ることができるのだろうか。
文=大地 康
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