テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』は後半を迎えてイ・サン(イ・ソジン)が即位して、朝廷が大きく様変わりした。その渦中に入ったのが、新たに王妃となった孝懿(ヒョイ)王后である。
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彼女は性格が優しくて誰からも慕われている。それほど人徳があるので王妃としても立派に務めを果たしているのだが、彼女は子供を産むことができなかった。王妃の場合は国王の後継ぎを産むことが大切な役目であるはずなのだが、その点で孝懿王后は結果を出すことが無理であった。
実際、孝懿王后は一番責任を感じていた。そこで彼女は、夫であるイ・サンに良い側室を迎えるように働きかけていた。その際に孝懿王后が白羽の矢を立てたのがソンヨン(ハン・ジミン)だった。
孝懿王后はソンヨンの人柄の良さをよく知っているし、何よりもイ・サンがソンヨンを好いていることをよくわきまえていた。そういう意味から孝懿王后はソンヨンをイ・サンの側室に迎えようと配慮したのである。それに対して真っ向から反対したのがイ・サンの母親である恵慶宮(ヘギョングン)だ。
恵慶宮は元からソンヨンのことが気に入らなかった。それはイ・サンの心を惑わす対象だと勘違いしていたからだ。それゆえ、孝懿王后がソンヨンをイ・サンの側室に迎えようとした時も恵慶宮は大反対した。こうなると孝懿王后も困り果ててしまう。
姑の大反対を押し切ってまで、強硬にソンヨンを側室にすることは難しい。結局、孝懿王后は大いに落胆した。とはいえ、彼女はこのまま引き下がるわけにはいかなかった。
そのように強い意志を持った孝懿王后をパク・ウネが柔和な表情で演じていた。彼女は孝懿王后の人柄の良さを表現するのにふさわしかった。本当に、『イ・サン』の数多くの登場人物の中でも孝懿王后に扮したパク・ウネは最適であった。
とはいえ、今後の展開で彼女は難しい場面を演じなければならない。多彩な表現力を持つパク・ウネに期待したい。
文=大地 康
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