テレビ東京の韓流プレミアで放送されている『イ・サン』は、7月13日の第42話で重大な局面を迎えた。もともとイ・サン(イ・ソジン)の即位を阻む貞純王后(キム・ヨジン)は、同志となる重臣たちを引き連れてイ・サンを逮捕するために動いた。この時点でイ・サンは絶体絶命だと思えたのだが、大逆転する場面が訪れた。
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それは脳梗塞になって意識が戻らないと思えた英祖(イ・スンジェ) が意識を取り戻したのだ。そうやって登場した英祖は貞純王后、ファワン王女(ソン・ヒョナ)という王族女性を含めて反逆の意志を示した重臣たちを全て捕らえた。さらに英祖が自ら尋問をして大逆罪を問う流れとなった。つまり、貞純王后とファワン王女は一気に軟禁されて裁きを受ける立場となったのだ。
こうして英祖が直接反逆者たちを処罰しようとしたのだが、その時にイ・サンが自ら申し出て、「罪人たちの処罰を私に任せてください」と言った。
それは、意識が戻ったとはいえ病状が良くない英祖に対するイ・サンの配慮であった。結局、罪人の処罰を任されたイ・サンだったが、彼は反逆した者たちを重罪に問うことをしなかった。そこにはイ・サンなりの配慮であった。しかし、ホン・グギョン(ハン・サンジン)をはじめとして家臣たちは猛反対であった。それでもイ・サンは自らの意思を通した。
彼が一番心配したのは「英祖が認知症にかかっている」という事実を広く知られることだった。それが公になると、歴史にもしっかり残ってしまう。そのことをイ・サンは絶対に避けたかったのだ。
とはいえ、イ・サンの配慮は多方面に影響を及ぼした。特に、事実を知った英祖は自ら貞純王后を呼び出して王妃の資格を剥奪する決定を告げた。
イ・サンに対抗する一番の首謀者であった貞純王后。本当に恐ろしい女性で、イ・サンの最大の宿敵だった。そんな彼女の処分は果たしてどうなるのか。こうしてドラマ『イ・サン』は、前半の最大のヤマ場を迎えていく。
文=大地 康
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